歴史的な米国大統領選挙、「オバマ勝利」に沸く市民の反応(2)。

2008/11/06 21:30 Written by Maki K Wall@駐米特派員

このエントリーをはてなブックマークに追加


選挙の結果、共和党のジョン・マケイン候補を大幅に引き離し、次期大統領に選ばれた民主党のバラック・オバマ氏。「初の黒人大統領」の誕生。米国の歴史の上で、この事実がどれほど大きな意味を持つのか、誰もが判っています。そしてこの瞬間に立ち会うことが出来た人々、特にオバマ氏の支持者たちの喜びは計り知れないものがありました。町のあちこちで車のクラクションを鳴らす人、歓喜の声をあげる人、抱き合う人、涙ぐむ人……。米国人のリアクションは派手です。

ミズーリ州はセントルイス、同市のとあるホテルの大ホールでは、オバマ氏の勝利を待ち望む支持者たちが大型テレビを見つめながら「その時」を待っていました。そしてオバマ氏勝利の報を聞いた後は、そのまま大きなパーティが開かれることに。踊るわ、飲むわ……さながらクラブイベントのよう。米国市民にとって政治選挙の勝敗は、まるで応援するスポーツ・チームの勝ち負けと同じなのかもしれません。

そして、オバマ次期大統領の勝利演説が、約1時間後に始まりました。シカゴからの中継で力強いスピーチをする彼に、スタンディング・オベーションをするセントルイス市民。もちろんこういった光景は、全米中で見られたことでしょう。

演説の中で「ゲイの人も他のそうでない人と同じく、アメリカ合衆国の一部だ」と称えたオバマ氏。いまだ同性愛者に偏見が強い米国の、その大統領選での勝利演説で、ゲイの人々に対して好意的に語ったのは、たぶん彼が初めて。この言葉に拍手喝采を送った人も沢山見受けられました。

またオバマ氏は、敗れたマケイン氏の支持者に対しても、「わたしは、今夜あなたの票を得ることは出来なかったが、あなたたちの声ははっきりと聞こえる。あなたたちの助けも必要だ。そしてきっと、あなたのための大統領にもなってみせる」と、意欲を表明。この言葉がマケイン氏に票を投じた人々にも届いたことを願ってやみません。

ちなみにこの日投票をした人々には、「私は投票したよ!」というメッセージの書かれたステッカーが配られました。これがシャツなどに貼ってあれば、その人には無料で飲み物やアイスクリームをプレゼントする……という店舗があったそうです。スターバックスなども参加していたそうですが、これも投票を呼びかけるキャンペーンのひとつ。日本の選挙では見られない光景でした。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.