マリナーズ歴代ベストナイン発表、イチロー外野手は右翼手で選出。

2008/01/29 22:11 Written by コジマ

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現在、古巣・オリックスの室内練習場で調整を進めている米大リーグ、シアトル・マリナーズのイチロー外野手。メジャー8年目を迎える今年は、近代野球では初となる8年連続200安打と、張本勲氏が持つ日本プロ野球最多記録、通算3085安打の更新(現在通算2870安打)が期待されている。チームの状態が上がってきているだけに、7年ぶりの地区優勝、そして初のリーグ、ワールドシリーズ制覇も見てみたいのだ。

そんな開幕を控えた中で、マリナーズの公式サイトがチームの歴代ベストナインを発表し、イチロー選手が見事選ばれた。これは、公式サイトに寄せられたファンの質問に、マリナーズ担当のジム・ストリート記者が答えたもの。イチロー選手は、昨年2月に「歴代ゴールドグラブ賞受賞者トップ50人(Top 50 All-Time Rawlings Gold Glovers)」に選出され、7年連続でゴールドグラブ賞を獲得。先日は米スポーツ専門局フォックス・スポーツの“アンチ・イチロー”記者が選ぶ現役最高中堅手にも選ばれていることから、今回は順当な選出なのだ。

しかし、ポジションは中堅ではなく、日本のプロ野球時代から2006年後半まで守ってきた右翼。中堅手は、現在シンンシナティ・レッズで活躍するケン・グリフィー・ジュニア外野手が選出されたのだ。グリフィー選手は89年から11年間マリナーズの主砲として活躍し、MVP1回、本塁打王4回、打点王1回に輝いたスター選手。ゴールドグラブ賞はイチロー選手を超える10年連続(90〜99年)で受賞しており、昨季は8年ぶりにマリナーズの本拠地セーフコ・フィールドでプレーし、ファンからスタンディングオベーションの大歓迎を受けたのだ。「Top 50 All-Time Rawlings Gold Glovers」からのベスト9にも選出されている。

面白いのが、イチロー選手が右翼手から中堅手に転向したのと時を同じくして、グリフィー選手が中堅手から右翼手にコンバートしたこと。つまり、今回のベストナインのポジションは、現在の2人の守備位置とは逆になっているのだ。それでも、マリナーズファンにとって「中堅手ケン・グリフィー・ジュニア」「右翼手イチロー」という印象が強いことが分かる。そういえば、昨季オールスターでイチロー選手が史上初のランニング本塁打を記録できたのは、グリフィー選手の守備ミスからだったなあ。一緒にプレーしたことはないけれど、何かと因縁のある2人なのだ。

ニューヨーク・ヤンキースの主砲にしてメジャー最大のスターとなっているアレックス・ロドリゲス内野手も、現在の三塁手ではなく、マリナーズ時代に守った遊撃手として選出され、三塁手ではエイドリアン・ベルトレ内野手が選ばれた。いまもマリナーズで活躍しているのは、イチロー選手とベルトレ選手のみとなっている。

このほか、アリゾナ・ダイヤモンドバックスでプレーしているランディ・ジョンソン投手、「ミスター・マリナー」の異名をとり近鉄でもプレーしたアルビン・デービス元内野手(一塁手)、巨人でもプレーしたフィル・ブラッドリー元外野手(左翼手)が選ばれており、最優秀指名打者賞にその名を残し昨年にはチーム殿堂入りを果たしたエドガー・マルチネス元内野手が指名打者として選出された。

また、監督には現在はシカゴ・カブスの指揮を執っているルー・ピネラ監督が選出。改めて見ると、マリナーズにはすごい選手たちがいたことを実感させられるのだ。


☆マリナーズ歴代ベストナイン

投手 ランディ・ジョンソン(現ダイヤモンドバックス)
捕手 ダン・ウィルソン(引退)
一塁手 アルビン・デービス(引退)
二塁手 ハロルド・レイノルズ(引退)
三塁手 エイドリアン・ベルトレ
遊撃手 アレックス・ロドリゲス(現ヤンキース)
左翼手 フィル・ブラッドリー(引退)
中堅手 ケン・グリフィー・ジュニア(現レッズ)
右翼手 イチロー
指名打者 エドガー・マルティネス(引退)
監督 ルー・ピネラ(現カブス)

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