マリナーズのイチロー外野手、米テレビ局が選ぶ現役最高の中堅手に。

2008/01/20 17:32 Written by コジマ

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オールスターゲームMVP、史上3人目となる7年連続200安打などを達成し、7年目の昨季も大活躍だった米大リーグ、シアトル・マリナーズのイチロー外野手。守備では1失策、424刺殺、8捕殺と、中堅手にコンバートしても抜群の成績を残した。これによって、シーズンオフにはア・リーグ唯一となるゴールドグラブ賞とシルバースラッガー賞をダブル受賞し、米誌スポーティング・ニューズにはア・リーグのベストナインに選ばれたのだ。

そんなイチロー選手が、また1つ栄冠を手にした。米スポーツ専門局フォックス・スポーツの公式サイトに掲載された「ポジション別メジャー最高選手(A position-by-position look at MLB's best)」で、現役最高の中堅手に選ばれたのだ。選者は、同局大リーグ番記者のデイン・ペリー氏。“アンチ・イチロー”の代表格である同氏に選ばれたことに、大きな意味がありそう。

これまで、イチロー選手に対して「パワー不足」「四球を選ばない」と批判してきたペリー氏だけど、今回は「ア・リーグの球場の中で打者に最も不利なセーフコ・フィールドを本拠地にしているにもかかわらず、昨季は打率3割5分1厘、出塁率3割9分6厘を記録した」とし、「中堅手では、(昨季、史上3人目となる20盗塁、20二塁打、20三塁打、20本塁打を達成した)カーティス・グランダーソン(デトロイト・タイガース)が頭角を現しているが、現時点でイチローは最高の中堅手だ」と絶賛。また、守備面も「“キャノン・アーム”と広い守備範囲を持つ最高のディフェンシブセンター」と賛辞を贈り、通算272盗塁(成功率80.5%)の走力も評価しているのだ。

ペリー氏が言及しているグランダーソン選手だけでなく、互いにライバル視しているトリー・ハンター外野手(ミネソタ・ツインズ→ロサンゼルス・エンゼルス)を抑えての選出は、イチロー選手にとってうれしいニュースなのではないだろうか。また、昨季の首位打者争いでイチロー選手を破ったマグリオ・オルドネス外野手も選ばれていないのだ。

そのオルドネス選手がもれた右翼手部門はウラジミール・ゲレロ外野手(ロサンゼルス・エンゼルス)、左翼手部門はマット・ホリデー外野手(コロラド・ロッキーズ)が選ばれた。ともに昨季シルバースラッガー賞を獲得したチームの主砲だけど、ゴールドグラブ賞はこれまで受賞したことがない。

このほか、一塁手部門はアルバート・プホルス内野手(セントルイス・カージナルス)、三塁手部門は3度目のMVPを獲得したアレックス・ロドリゲス内野手(ニュー・ヨークヤンキース)、遊撃手部門はナ・リーグMVPのジミー・ロリンズ内野手(フィラデルフィラ・フィリーズ)、指名打者ではデービッド・オルティス内野手(ボストン・レッドソックス)が選出された。また、先発左腕部門ではア・リーグのサイ・ヤング賞を受賞したC・C・サバシア投手(クリーブランド・インディアンス)が選ばれたのだけど、先発右腕部門ではナ・リーグのサイ・ヤング賞投手であるジェイク・ピービー投手を抑えて、昨季、球団記録となる42イニング連続無失点を達成したブランドン・ウェブ投手(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)となっている。


☆デイン・ペリー氏選「ポジション別メジャー最高選手」

捕手 ジョー・モウアー(ツインズ)
一塁手 アルバート・プホルス(カージナルス)
二塁手 チェース・アットリー(フィリーズ)
三塁手 アレックス・ロドリゲス(ヤンキース)
遊撃手 ジミー・ロリンズ(フィリーズ)
左翼手 マット・ホリデー(ロッキーズ)
中堅手 イチロー(マリナーズ)
右翼手 ウラジーミル・ゲレロ(エンゼルス)
指名打者 デービッド・オルティス(レッドソックス)
先発投手(右腕) ブランドン・ウェブ(ダイヤモンドバックス)
先発投手(左腕) C・C・サバシア(インディアンス)
抑え投手 ジョー・ネーサン(ツインズ)

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