iPod Touchの原価は1万7700円、内部設計はiPhone以上に洗練。

2007/12/22 17:28 Written by コジマ

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今年9月に「iPod classic」(第6世代「iPod」)や第3世代「iPod nano」とともに、鮮烈なデビューを果たしたアップルの「iPod Touch」。タッチスクリーンの採用やWiFi経由のネット接続など、通信方式の違いから「iPhone」の発売が不透明な日本のユーザーにとって、気分が味わえる魅力的な「iPod」の新ラインとなっているのだ。

電話やカメラ、メールソフトなどの機能を省いているものの、「iPhone」と比べて8ミリも薄い作りを実現している「iPod Touch」。その中身はどうなっているのか、そして原価はいくらなのか、米調査会社iSuppliが恒例の分解レポートを行っているのだ。

分解対象となっているのは「iPod Touch」の8ギガバイト(GB)モデル。部品の中で最も高かったのはフラッシュメモリの40.00ドル(約4570円)で、3.5インチカラー液晶ディスプレイの21.99ドル(約2510円)、タッチスクリーンを動かす機能(Touchscreen Assembly and Integration)の21.70ドル(約2470円)など、計155.04ドル(約1万7700円)という原価が弾き出されている。

8GBモデルの小売価格は299ドル(日本では3万6800円)なので、小売価格に占める原価の割合は51.9%。「iPod nano」8GBモデルの41.6%(小売価格199ドル、原価82.85ドル)と比べても、小売価格をかなり抑えていることが分かるのだ。「iPod Touch」は無線LANを介して直接楽曲を購入できるようになっているので、そちらの利益を見込んでのことなのかも。

各部品は9割が「iPhone」と共通だったのだけど、8ミリのサイズダウンを可能にしたのは、コンパクトな部品の採用と洗練された内部設計なのだとか。iSuppliのアナリストは「Apple社の製品は、常に省スペース化の限界に挑んでいる。それゆえ、最もコンパクトな最新型の部品を、Apple社の製品の内部で初めて目撃することもしばしばだ。」(WIRED VISIONより)と絶賛しているのだ。

「iPhone」の単なるクローンではなく、新しい部品と設計でさらに進化させている「iPod Touch」。価格の面においても、アップルの製品に対する努力が表れているかも。もうちょっと大きな容量のモデルが出るとうれしいなあ。

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