「新しいiPodが発表されるのは9月」。ある程度、次の新モデルが発表されるタイミングが見えてきた頃から、Macコミュニティなどで囁かれていたのが「iPhone」から電話を省いただけの「iPod」が出るとの噂。8月24日には、Narinari.comでも「新型『iPod』にMac OS X搭載か、電話機能省いた『iPhone』との噂も」なる記事でこの噂を紹介したなりが、9月5日（日本時間6日）に行われた発表会で、「iPod Touch」と名付けられた、ほぼ噂通りの新しい「iPod」が発表されたなりよ。

「iPod Touch」は「iPhone」と同じ3.5インチ（480×320ピクセル）のタッチスクリーンを採用した「iPod」の新しいラインで、大きさは「iPhone」よりも8ミリも薄いコンパクトな作り。無線LAN（802.11b/g）に対応すると共に、ブラウザにSafariを搭載しているため、WiFi経由でのネット接続が可能なりよ。それはすなわち、YouTubeの動画を「iPod」で直接視聴できるほか、ネットサーフィンも自由自在という、新しい「iPod」の楽しみ方ができることを意味しているなり。このネット接続機能だけで、従来の「iPod」の枠組みを飛び越え、完全にPDAの世界へと足を踏み入れているなりよね。

「iPhone」と大きく異なる点としては、カメラが搭載されていないこと、そしてメールソフトが搭載されていないことが挙げられるなり。この2点があれば、少なくとも日本における競合相手は「ケータイ」と言えそうだったなりが、今回発表された「iPod Touch」の仕様では、まだ直接かち合うことはなさそうなりよ。せっかくネットに接続できるので、メールソフトくらいは入れておいても良かった気はするなりが……。

ラインアップは8GBモデルと16GBモデルの2種類で、価格はそれぞれ299ドル（3万6,800円）と399ドル（4万8,800円）。アップルストアではすでに予約受付を開始しており、出荷予定日のステータスは「9月28日までに出荷」となっているなり。

ちなみに、「iPod Touch」の無線LANを介して直接楽曲の購入ができる「iTunes WiFi Music Store」も開設することが発表されたなりよ。これまではパソコンを使って「iTunes Store」で購入した楽曲を「iPod」に転送していたなりが、「iTunes WiFi Music Store」の新設により、「iPod Touch」だけで楽曲の購入と視聴が完結することになるなりね。

通信方式の違いから、日本で「iPhone」が発売される目処が立っていなかっただけに、「iPhone」を渇望していた人の目には「iPod Touch」はかなり魅力的に映るはず。容量が8GBと16GBと少ないのが残念なところではあるなりが、十分に購入を検討する価値のある製品なりね。