新「iPod nano」4GB版の原価は6700円、コストダウンで低価格実現。

2007/09/20 22:06 Written by コジマ

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日本時間の9月6日に、「iPod classic」(第6世代「iPod」)やタッチスクリーンを採用した「iPod Touch」などとともに発表された第3世代「iPod nano」。横幅は若干太めになったものの、6.5ミリという薄さに2インチの液晶画面を搭載し、解像度も「iPod classic」を上回る204ppiをを実現している。ぼくの周りでもいち早く購入した人がいて触らせてもらったのだけど、このサイズで高機能な点に驚いたのだ。

新「iPod nano」のもう1つの魅力といえば、その価格。4Gバイトモデルを例にとると、第1世代で249ドル(2万7800円)、第2世代で199ドル(2万3800円)と下がっているのだけど、今回の第3世代では149ドル(1万7800円)という大幅な低価格を実現している。「『iPod』の登場によって、音楽の垣根が下がった」といわれているけど、新「iPod nano」の価格は本当に気軽に購入できるところまで来ているのだ。

その低価格の秘密は何なのか。製品を分解して部品の価格を調べる米調査会社のiSuppliが新「iPod nano」の部品原価を推定したところ、4Gバイトモデルで58.85ドル(約6700円)、8Gバイトモデルで82.85ドル(約9500円)ということが明らかになったのだ。同社によると、4Gバイトモデルは第2世代の原価72.24ドルと比べて18.5%も下がっているそうで、「iPod nano」シリーズで最も安い原価となっているのだそう。

部品の中でも、原価の多くを占めているのがフラッシュメモリ。4Gバイトモデルで24ドル、8Gバイトモデルで48ドルとなっており、フラッシュメモリのコストダウンがそのまま低価格につながっているようなのだ。その低価格フラッシュメモリを提供しているのは米Micron Technologyという会社で、アップルへのフラッシュメモリ提供でサムスンや東芝などに後れを取っていた同社だけど、今回の「iPod nano」で挽回できたそうなのだ。

iSuppliの上級アナリストによると、「部品の変更によりコストは大幅に削減され、Appleは前モデルよりも高機能なものを、より低コストで製造できることになった」(ITmediaより)のだそう。小さく高機能なものを安く提供してくれることは、消費者とってうれしい限りなのだ。

さらに、小売価格に占める原価の割合を見てみると、4Gバイトモデルで第2世代の36.3%から第3世代では39.5%に高まっている。携帯音楽プレーヤーは「iPod」シリーズの寡占状態が続いているけど、この数字を見ると、その地位にあぐらをかくことなく努力を続けている印象を受けるのだ。

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