2〜3月に行われる英米の大きな音楽賞の最後となるNMEアワード。グラミー賞とブリット・アワード(ブリッツ)がほぼ指定審査員によって決定されるのに比べ、NMEアワードは一般投票が結果を大きく左右する。それだけ、英国における大衆の声が反映された賞なのだ。
さて、今回は4月に閉鎖されることが決定した
ハマースミス・パレスで授賞式が開かれたNMEアワード、最多受賞者は
今年のブリッツに続いて“ポスト・オアシス”の座をつかみつつあるアークティック・モンキーズが最多受賞者になったのだ。
アークティックが獲得したのは、最優秀アルバム賞(『ホワットエヴァー・ピープル・セイ・アイ・アム、ザッツ・ホワット・アイム・ノット』)と最優秀ミュージックDVD賞(「スカミー・マン」)の2賞。2年連続の最多受賞、メディアへの露出を嫌がるアークティックだけど、昨年に続いて授賞式に出席したのだ。
最優秀アルバム賞を受賞した『ホワットエヴァー・ピープル〜』は、昨年の
マーキュリー賞に選ばれたほか、
Qアワードやブリッツの最優秀アルバム賞を獲得するなど、英国の主要音楽賞を総ナメ。日英の音楽誌でも軒並み高い評価を得るなど、もはや伝説的デビュー・アルバムの1つになっていると言っても過言ではない。
4月18日に発売されるセカンド・アルバムにも期待なのだ。
このほか、最優秀ブリティッシュ・バンド賞をミューズが、最優秀インターナショナル・バンド賞をマイ・ケミカル・ロマンスが獲得。最優秀新人賞は、日本でも人気沸騰中のクラクソンズが選ばれた。ザ・ビューは新人賞は逃したものの、「ウェイステッド・リトル・DJ's」が最優秀トラック賞を受賞したのだ。
また、授賞式のライブパフォーマンスでは、功労賞(Godlike Genius)を受賞したプライマル・スクリームが元クラッシュのミック・ジョーンズとともにクラッシュの名曲「ハマースミス宮殿の白人」を演奏。4月に閉鎖される会場に捧げたのだ。
NME公式サイトでは、受賞式やライブのようすをとらえた写真が掲載されている。“ケンカしているはず”の元リバティーンズのピート・ドハーティ(ベイビーシャンブルズ)とカール・バラー(ダーディ・プリティ・シングス)が肩を組んでるものもあるので、気になる方はぜひ。
☆NMEアワード2007 受賞者リスト
●最優秀ブリティッシュ・バンド賞
ミューズ
●最優秀インターナショナル・バンド賞
マイ・ケミカル・ロマンス
●最優秀ソロ・アーティスト賞
ジェイミー・T
●最優秀新人賞
クラクソンズ
●最優秀ライブ・バンド賞
カサビアン
●最優秀アルバム賞
アークティック・モンキーズ 『ホワットエヴァー・ピープル・セイ・アイ・アム、ザッツ・ホワット・アイム・ノット』
●最優秀トラック賞
ザ・ビュー 「ウェイステッド・リトル・DJ's」
●最優秀ビデオ賞
ザ・キラーズ 「ボーンズ」
●最優秀ミュージックDVD賞
アークティック・モンキーズ 「スカミー・マン」
●最優秀ライブ・イベント賞
レディング-リーズ・フェスティバル
●最優秀TVショー
「ザ・マイティ・ブーシュ」(BBCコメディ番組)
●最優秀ラジオ・ショー
ゼイン・ロウ(BBCラジオ1パーソナリティー)
●最優秀映画賞
「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」
●最優秀ウェブサイト賞
YouTube
●最優秀ライブ会場賞
カーリング・ブリクストン・アカデミー(ロンドン)
●年間ヒーロー賞
ジェラルド・ウェイ(マイ・ケミカル・ロマンス)
●年間悪人賞
ジョージ・ブッシュ(米大統領)
●ベスト・ドレッサー
ファリス・ロッター(ホラーズ)
●ワースト・ドレッサー
リリー・アレン
●ワースト・アルバム
ロビー・ウィリアムス 「ルードボックス」
●ワースト・バンド
パニック!アット・ザ・ディスコ
●セクシーな男性賞
マット・ベラミー(ミューズ)
●セクシーな女性賞
ケイト・モス