「リンゴ商標問題」がついに決着、ビートルズと米アップルが和解。

2007/02/06 20:13 Written by コジマ

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「Apple」の名称やリンゴマークの商標使用権をめぐって争っていた英レコード会社と米コンピュータ大手の両アップル。争いが表面化してから16年、和解という形でようやっと決着が付いたようなのだ。

両社の争いについては、昨年5月の裁判で米アップルが勝訴したときにお伝えしたのだけど、簡単におさらいしてみると、1981年に「Apple」の名称とリンゴマークの使用料を米アップルが英アップルに支払い、音楽業務では使用しないという“密約”を締結。しかし、91年に米アップルが音楽機能付きパソコンを発売したことによって英アップルが提訴し、2460万ドルを支払ったうえに音楽事業に参入する場合には「Apple」の名称とリンゴマークを使わないという協定を結んだのだ。

ところが、03年のiTunes Music Store登場によって再燃。英アップルは「100万ドルで名称を買い取りたい」という米アップルの申し出も断り、再び法廷闘争に発展した。そして、この裁判で米アップルが勝訴したため、英アップルは控訴している最中だったのだ。

今回の和解では、米アップルが「Apple」の名称とリンゴマークの商標権を保有し、一部を英アップルに貸与するということが成立したのだ。和解金は不明なものの、以前に米アップルが示した100万ドルくらいかもしれない。

この和解によって、これまでiTunes Storeで提供されていなかったジョン・レノンのソロ時代の楽曲などが販売される可能性が出てきた。また、オンライン販売を一切していなかったビートルズの楽曲が、法廷闘争から一転、独占契約することも実現しそう。米アップルのスティーブ・ジョブズCEOはビートルズ・ファンとして有名で、元ビートルズのメンバーがオーナーである英アップルとの一連の争いについて「ビートルズを愛しており、対立はつらかった」(読売新聞より)とコメントしている。

いずれにせよ、ファンにとしてはこの不毛な争いが解決してほっとしているのだ。

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