無料マンガ誌「コミックガンボ」が休刊、創刊から1年足らずで。

2007/12/11 18:03 Written by コ○助

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「日本初の無料マンガ誌」という触れ込みで、今年1月16日に創刊した「コミックガンボ」。近年、創刊が相次いでいるフリーペーパーの一種ながら、一般的な週刊マンガ誌の半分ほどにあたる230ページの大ボリュームと、著名マンガ家を何人か起用した意欲的な展開で注目を集めたなりよ。また、同時にネット展開にも乗りだし、直近の2週分は無料で公開、以降は有料会員のみ閲覧できる方式を採るなど、そのビジネスモデルの成否にも関心が寄せられていたなり。

マンガ誌の評価を左右するのは、言うまでもなく連載陣のラインアップ。その点、「コミックガンボ」は健闘していたほうで、「まじかる☆タルるートくん」や「東京大学物語」でおなじみの江川達也が放つ「BOCCHAN 坊っちゃん」、「ヤングジャンプ」の人気作品だった「Y氏の隣人」の吉田ひろゆきの新作「黒草子」、1970年代後半から1980年代にかけて一世を風靡した「ゲームセンターあらし」の続編で、株トレードを題材にした「サラリーマントレーダーあらし」、しりあがり寿の「あ、安部礼司」、「ハゲしいな!桜井くん」や「山おんな壁おんな」の高倉あつこが描く「×りました。」などなど、「無料」であることを考えれば、豪華な作家を揃えたと言えるなりね。

ただ、ネックになったのは流通の問題。フリーペーパーの体裁であるため、流通させる方法は人の集まる場所での手渡しと、商業施設やコンビニへのラック設置しかなく、また、それほど大きな広告展開もしていなかったことから、なかなか認知度が上がらずに苦戦していたなりよ。創刊当初は公称10万部だった発行部数も、11月末には5万部に減り、ついには12月11日に休刊が発表されたなりね。

「コミックガンボ」の公式ページによると、休刊の理由については「諸般の事情」とするのみで、詳しい状況は明らかにされていないなり。そして「読者の皆様をはじめとして、多くの関係者にご迷惑をおかけいたしますこと、心よりお詫び申し上げます。創刊以来約1年と短い期間ではありましたが、ご愛読いただき誠にありがとうございました」と、お詫びが綴られているなりよ。

構想では首都圏での配布からスタートさせ、いずれは地方に、そしてアジアや北米などの世界展開も視野に入れていた「コミックガンボ」。志は高かったなりが、残念な結果に終わってしまったなり。

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