月刊少年ジャンプが休刊、今秋をめどに新雑誌を創刊予定。

2007/02/23 20:50 Written by コジマ

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少年誌を代表する「週刊少年ジャンプ」の姉妹誌として1969年に誕生した「月刊少年ジャンプ」(月刊化は74年から)。かつては「サイボーグ009」(石ノ森章太郎)や「キャプテン」(ちばあきお)、「イレブン」(七三太朗+高橋広)といった名作が連載され、手塚治虫も多くの作品を執筆していたのだ。

ぼくが小中学生の頃には大人気だった「わたるがぴゅん!」(なかいま強)が連載されていたので、ぼくは単行本派だったのだけど、「月ジャン」を定期購読している友達が何人かいたのだ。「わたるがぴゅん!」のお陰で、沖縄の方言をたくさん学べたなあ。それと、「やるっきゃ騎士」(みやすのんき)なんかも連載されていて、“エッチな漫画が多い”というイメージを持っていたのだ。

その頃(80年代後半〜90年代初め)に140〜150万部の発行部数を誇っていた「月ジャン」だけど、徐々に失速。昨年は、ライバル誌の「月刊少年マガジン」(講談社)や「コロコロコミック」(小学館)が100万部を維持する中、約40万部と落ち込んでいたのだそう。そのため、集英社は6月6日発売の7月号で休刊することを決定。40年近い歴史にいったん終止符が打たれることとなったのだ。

最近では、アニメ化、ゲーム化もされた三条陸と稲田浩司の「DRAGON QUEST―ダイの大冒険」コンビが描く「冒険王ビィト」や、アニメ化が決定したばかりの「CLAYMORE」(八木教広)などの人気作品も飛び出しているのだけど、全盛期に比べて連載漫画の質が落ちているという声も少なくない。そうした声を反映してか、今秋をめどに時代に合った新しいコンセプトの漫画雑誌を創刊するようなのだ。ちなみに、現在連載している作品は原則としてすべて連載終了を予定しているのだそう。

一時600万部を超える“お化け雑誌”といわれた「週刊少年ジャンプ」も今や300万部を割っており(それでもスゴイけど)、「鋼の錬金術師」(荒川弘)で飛躍的に発行部数を伸ばした「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス社)は例外として、他誌も軒並み部数を減らしている。そういえば、最近は電車の中で漫画雑誌を読んでいるのはサラリーマンばっかりで、子供はみんなゲームや携帯電話をいじってるもんなあ。こうした中で創刊される新雑誌が、どれほど部数を伸ばすのかにも注目したいのだ。

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