「週刊少年マガジン」の発行部数が激減、10年前の半分以下に。

2007/10/28 23:03 Written by コ○助

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少年マンガ誌の二大巨頭と言えば、今も昔も集英社の「週刊少年ジャンプ」と講談社の「週刊少年マガジン」。先に創刊(1959年3月)した「週刊少年マガジン」から遅れること8年、1968年7月に「週刊少年ジャンプ」が創刊して以降は、ともに大ヒット作品を世に送り出しながら良きライバルとして、質と量(発行部数)の両面でせめぎ合って来たなりよね。特に両誌が黄金期を迎えていた1980〜90年代に連載されていた作品に、今もなおファンに愛され続けている「名作」が多いのは皆さんもご存じのとおりなり。

でも、「週刊少年ジャンプ」は1995年の653万部、「週刊少年マガジン」は1998年の425万部をピークに部数の減少が始まり、歯止めが利かなくなってきているなりよ。この厳しい状況はほかの雑誌もそうであるように、一般的には「娯楽の多様化」が原因とされることが多いなりよね。特に「お小遣い」のパイが大人よりも小さい子どもたちがメインターゲットの少年マンガ誌の場合、ゲームやケータイの市場拡大が多大な影響を与えているのは、想像に難くないところ。また、少年マンガ誌の連載マンガを読んでいた大人層も、マンガ喫茶やコンビニ(立ち読み)の普及によって「買わずに読む」スタイルが確立してきたことで、発行部数に影響を与えている可能性はありそうなりよ。

それでも「週刊少年ジャンプ」は踏みとどまっているほうで、2005年に初めて300万部の大台を割り込んでしまったものの、現在はまだ280〜290万部台あたりで推移中。でも、「週刊少年マガジン」は減少が止まらず、2004年に300万部を初めて割り込んでからは大幅に部数を減らしていき、最新の統計では183万部しか売れていない(J-CASTより。2007年10月現在)というなり。ピーク時の425万部と比較すると、10年も経たないうちに半分以下へと激減してしまっているなりね。

社団法人日本雑誌協会が発表している少年向けコミック誌の発行部数データを見る限りでは、全体からすれば183万部でもまだまだ多いほうなりよ。発行部数で「週刊少年ジャンプ」「週刊少年マガジン」に続く小学館の「週刊少年サンデー」は100万部(2005年9月1日から2006年8月31日の発行部数)なので、危険水域に差し掛かっているとまでは言えないなりが、黄金時代を知っている、現在20代後半以上の年代からすれば、寂しい現状なのは間違いないなりね。

このまま減少を続け、いずれ「休刊」の二文字が飛び出すほどの状況に追い込まれないことを、ただただ願うばかりなり。

◎マンガ誌の発行部数(日本雑誌協会調べ 2006年版)
283.9万部 「週刊少年ジャンプ」(集英社)
215.1万部 「週刊少年マガジン」(講談社)
100.8万部 「ちゃお」(小学館)
100.6万部 「週刊ヤングジャンプ」(集英社)
100.3万部 「週刊少年サンデー」(小学館)
99.8万部 「ヤングマガジン」(講談社)
98.7万部 「月刊少年マガジン」(講談社)
96.3万部 「コロコロコミック」(小学館)
90.5万部 「ビッグコミックオリジナル」(小学館)
58.0万部 「ビッグコミック」(小学館)
43.7万部 「モーニング」(講談社)
39.4万部 「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)
35.5万部 「スーパージャンプ」(集英社)
31.8万部 「ビッグコミックスペリオール」(小学館)
26.8万部 「ヤングキング」(少年画報社)
21.4万部 「週刊コミックバンチ」(新潮社)
21.4万部 「ヤングサンデー」(小学館)
21.3万部 「イブニング」(講談社)
19.6万部 「ヤングアニマル」(白泉社)
19.5万部 「ガンダムエース」(角川書店)
18.0万部 「ヤングチャンピオン」(秋田書店)
12.7万部 「アフタヌーン」(講談社)

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