新井貴浩内野手阪神移籍の真相? 「あの人を外してください」。

2007/12/01 15:45 Written by コジマ

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フリーエージェント(FA)権を行使し、11月21日に広島から阪神へ移籍した新井貴浩内野手。敬愛する金本知憲外野手と再び同じチームになることを心から喜んでいるようだけど、11月8日のFA宣言時に、広島への愛着と優勝できるチームへの移籍の間で葛藤していたことを、涙ながらに語る姿も印象的だったのだ。

しかし、新井選手は昨オフに「生涯広島」宣言をしたばかり。突然の“裏切り”を快く思っていない広島ファンは少なくないようで、ネット上では新井選手を批判する声が目立ち、11月29日には不満を抱いたファンが甲子園球場に対して繰り返し「爆破予告」をしていたとして警察に逮捕されるという事件も起きている。

また、相次ぐ広島からの主力選手獲得に阪神ファンの間でも批判の声が上がっていて、FAが日本人の感情に合っていないではないかと改めて考えさせられたのだ。とはいえ、時間の経過とともに両ファンの心も落ち着いてきたようで、目下の関心事は新井選手の人的補償として誰が移籍するのかということになっている。

こうしてファンの気持ちが落ち着いてきた中で、怒りが再燃するようなことを日刊ゲンダイが伝えている。同紙が報じているのは、新井選手FA移籍の“真相”。新井選手はFA宣言する直前まで広島と残留交渉を続けていたのだけど、残留の条件として球団幹部に強く要求していたことがあったというのだ。

その条件とは、ある選手をレギュラーから外すこと。その選手の存在がチームの弱体化を招いていると訴え、「あの人を外してください」「僕をとるんですか? あの人をとるんですか?」(日刊ゲンダイより)と選択を迫ったのだという。なにやら穏やかでない話だけど、「あの人」とは前田智徳外野手のことなのだそう。

前田外野手は今季、プロ野球史上31人目の1000打点、同36人目の2000本安打を達成し、打率こそ4年連続3割を逃したものの、三振数・率ともにリーグ最少を記録。広島の主軸として、まずまずの働きをしているのだ。しかし、度重なるケガから走塁や守備が緩慢になりがちで、2002年にはそれに腹を立てたチームメイトのルイス・ロペス内野手(現楽天駐米スカウト)に暴行を受けるという事件も発生している。

それだけでなく、日刊ゲンダイによると、前田選手は打てないときは不機嫌になって周囲に当り散らすこともあるため、ベンチの雰囲気を悪化させている原因となっているのだそう。同紙は、こうしたことから、新井選手は前田選手をチーム低迷の元凶だと考えていたという球団関係者の証言を伝えている。

ファンはもちろん、多くのプロ野球選手からも尊敬されている前田選手なだけに、ぼくにとってこの記事はかなり衝撃的だったのだけど、飛ばし記事が少なくない日刊ゲンダイが報じていることから、ネットでは信憑性を疑問視する声も上がっている。ただ、同紙にあるように前田選手らを球団が優遇してきたのは事実で、広島ファンの間では金本選手と前田選手の仲が良くないことは有名だったのだそう。金本選手を慕っている新井選手が、前田選手とかみ合わなかったというのが本当のところなのかも。

さらに同紙は「人気も注目度も広島とは比較にならない阪神は、それだけ人間関係も複雑だ。チームのために選手起用にまで口を挟んだ生真面目な新井が、阪神に絶望しなければいいが。」としているのだけど、阪神は12球団の中で派閥意識が少ないチームといわれているので、それは杞憂に終わりそうなのだ。

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