黒い“ベイダーバーガー”実食、黒い箱を開けると「黒い、実に黒い」。

2012/03/03 12:58 Written by Narinari.com編集部

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映画「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス3D」の劇場公開を記念した「スター・ウォーズバーガー」の販売で話題を呼んでいるファストフードチェーンのクイックが3月2日、フランス圏でダース・ベイダーをモチーフにした黒いハンバーガーの販売を4日間限定で開始した。

今年1月に写真が公開されると同時に、発売を待ち望む声が多く挙がっていた「ダース・ベイダー・バーガー」。一方で、食に対して保守的な一部のフランス人からは、健康面や味についての疑問が投げかけられていた。この点についてクイックは天然素材100%であることを強調。黒いバンズには消費者が戸惑うかもしれないとの懸念は踏まえつつ、マカロンやトリュフ、キャビアなど、フランスでは黒い食品も多くの人たちに受け入れられているとして、今回の販売に至ったとしている。

そこでナリナリドットコムのフランス特派員も早速、「ダース・ベイダー・バーガー」を実食。どのようなハンバーガーなのか、レポートをお届けする。

売れ行きは好調のようで、カウンターでの注文から10分ほど待つことになったが、その代わり出来たてのハンバーガーを買うことに成功。宇宙ときらめく星が描かれた黒い箱を空けてみると……、なるほど、黒い、実に黒い。

バンズは柔らかで、上半分を開いてみるとその切り口も見事な黒さだ。一目でわかるのは赤い唐辛子の存在。辛さという個性でダースベイダーの強さ、フォースを表しているようだ。

バンズだけを少し食べてみると、これだけでとても辛い。砕いた黒胡椒とケシの実が練り込まれており、後に残らない辛さではあるものの、少し汗ばんでしまうほどだ。商品の宣伝コピーには「この味におののくがよい!」と書かれているが、確かに辛さに弱いフランス人には強い刺激のように思える。

いざ、頬張ってみると辛めのバンズも、溶けたチェダーチーズと2枚重ねのパテのコクによってすぐにマイルドに。しかし、パテを咀嚼していくうちに、赤唐辛子の辛味がやってくるという2段構えの味の構成で、とてもユニークな味わいだ。飲み物やアイスクリームといったサイドメニューの売れ行きもきっと好調に違いない。

ただ、辛味以外の味の構成はかなりの正統派だ。パテと胡椒ソースのどっしりとした味は個性のあるバンズに負けておらず、しっかりとした旨みをもって満足させる。期間限定であるのが惜しまれるほど、見事な出来映えと言えるだろう。

「スター・ウォーズ」が世界中で普遍的なテーマを持ち、同時に創造的であるという点がクイックの方針と合致したことなどから展開された今回のキャンペーン。同社は2月に発売したダース・モールがモデルの赤い「ダーク・バーガー」と、ヨーダをパッケージにした「ジェダイ・バーガー」、そして今回の黒い「ダース・ベイダー・バーガー」の3種類のハンバーガーに、セットに付く4〜8歳向けのおもちゃ、9〜12歳向けのグッズ、宇宙を意識したサイドメニューも含め、1年以上の開発期間を費やしたという。

なお、「ダース・ベイダー・バーガー」の販売期間がわずか4日間と短い点について同社は、クイックの顧客とスターウォーズ・サーガに対する“流れ星のようなサービス”であること、そして「エピソード1」ではまだダース・ベイダーが登場していないことを理由として挙げるなど、どこまでもファン心理に沿った回答をしている。

このような愛情溢れる商品を味わえることのできるフランスのスター・ウォーズファンは、実に幸せだと感じられる一品だった。

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