応援チーム昇格なら家タダに、驚きの条件で豪邸を売りに出した男。

2012/02/26 12:36 Written by Narinari.com編集部

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「3か月後に、タダになる可能性がある豪邸を売ります――」。英国の彫刻家の男性が、いま、8年間暮らした豪邸を“ある条件”付きで売りに出している。その条件は「大好きなサッカークラブがプレミアリーグへの昇格を決めること」。もし実現すれば家の購入代金をすべて返金するという、なんとも大胆な提案だ。

英紙ジ・アーガスやデイリー・メールなどによると、この男性は英南部の街ブライトンで暮らす45歳の彫刻家、マーティン・シニアさん。彼はパートナーの女性と共に設計・建設し、8年間生活をした自宅を昨年139万5,000ポンド(約1億7,000万円)で売りに出したが、残念ながら未だに買い手が付いていない状態だ。そこで早く売却したいと考えているシニアさんは、不動産業者と相談の上で自らの夢と結び付けた“応援するクラブがプレミア昇格したらタダ”という条件を付け、広く買い手を募ることにした。

シニアさんが熱狂的に応援しているのは、フットボールリーグ・チャンピオンシップ(実質英プロサッカーリーグ2部)のブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(本拠地:ブライトン)。そのチームが今シーズン終了時点でプレミア昇格を決めれば、購入者は結果的にタダで彼の豪邸を手に入れられるというわけだ。

とはいえ、昇格なんて“奇跡”という状況なら、全く面白みのない話。ただキャッチーな宣伝文句に過ぎなくなってしまうが、この条件はあながち夢物語でもなさそうなのがミソだろう。

フットボールリーグ・チャンピオンシップからプレミアリーグへ昇格できるのは3チームで、1位と2位になったクラブは無条件で昇格し、残る1つの枠は3位から6位になった4チームでトーナメント戦のプレーオフを行い、優勝したクラブに与えられる。2月22日現在、全46節中32節を消化した時点で、ブライトンの順位は9位ながら、日本代表の李忠成選手(サウサンプトン)もプレーしている2位のサウサンプトンとは勝ち点9差で、プレーオフ圏内の6位ともわずかに3差。プレミアリーグのチームとも対戦するFAカップでは2月19日に強豪リバプールに敗れはしたものの、ベスト16まで駒を進め、その実力を充分に発揮する結果となった。

そんなクラブの熱狂的ファンというシニアさんは「(昇格すれば)ファンにとってはシーズンの完璧な締めくくりだ」と話し、最高の喜びをリスクに変えてでも、何とか買い手を見つけたいようだ。売買を仲介する不動産業者ですら「こんなユニークな売り方は初めて」と語るシニアさんの賭けは、遅くともあと3か月もすれば結果が分かる。果たして彼の“条件”に乗っかる人が現れるのか、その成り行きに注目したいところだ。



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