映画「一命」に観客総立ちで喝采、カンヌ映画祭コンペ部門の公式上映。

2011/05/20 16:41 Written by Narinari.com編集部

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5月11日から開催中の第64回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された映画「一命」の公式上映が19日(現地時間)に行われ、それに先だって三池崇史監督や瑛太が世界各国のカメラマンのフラッシュを浴びながら、華々しくレッドカーペットを闊歩した。

レッドカーペットでは、三池監督が足を踏み入れた瞬間から海外メディアのインタビュアーの質問が殺到。そして三池監督、瑛太ら「一命」チームはカンヌ映画祭主催者のディレクターに迎えられた後、満席のメイン会場へと入り、3Dメガネをかけた一般招待客2,300人と共に本編鑑賞へ。上映後は観客総立ち、5分以上にわたるスタンディングオベーションが巻き起こったほど、喝采に沸く公式上映となった。

公式上映を終え、三池監督は「ほっとしました。お客様に確実に伝わったなという感じがして、監督としてひとつ仕事を終えたというところです」と安堵の気持ちを述べ、観客から「本当に楽しんでいるのが伝わってきた。あったかい、気持ちのいい拍手をいただいたので、それがこちらにも伝わってきて」と、観客の好反応に手応えを感じたようだ。

今回の公式上映については「(カンヌは)一番大きな映画祭だから、色々な作品がエントリーされていて、会場もいいし、一番びっくりしたのは、初めての3Dで、どういう環境で上映されるのかが心配だったのですが、思った以上に音響・映像も完璧なコンディションで整えてくれました」「なにしろ2300人用のエクスパンディー(3Dメガネ)をそろえているところがすごいですよね。前日の我々の試写チェックでいろいろと出したオーダーに応えてくれました。映画そのものをきちんと表現する、という映画祭の姿勢はさすがだなと思いました」と、当初は懸念を抱いていたものの、主催者側の周到な準備によって、すべて杞憂に終わったという。

「一命」はコンペ部門への出品作のため、最高賞にあたるパルム・ドールをほかの作品と競うことになるが、賞に関しては「アスリートではないので、勝ち負けがはっきりしたりポイントで出るのではない。あくまでも審査員の感性にゆだねられている。一番二番ではなく、今年のカンヌの結果はこういう結果になったということなので。自分たちにとっては、今日のお客様と今日この劇場で映画を楽しめた、ということ。それ以上の賞はないと思います」としながらも、「もちろん、賞をいただけるならいただきますけれども……関西人なんで(笑)」と、チラリと本音ものぞかせた。

一方、瑛太も公式上映を終えて「観ていただいたお客さんたちの反応を肌でビシビシ感じられました」と、こちらも生の反応に嬉しそう。そして「(賞については)結果論とかそういうことではなく、僕自身は俳優をやってきて、こういった場所に立てることを周りの人に感謝したいです。この先も俳優を続けていきたいと改めて思いました」と、今回のカンヌ国際映画祭への参加は“俳優・瑛太”にとって貴重な体験となったようだ。

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