井川慶投手が3Aのベストナインに、成績安定もメジャーの道は険しく。

2008/11/13 22:55 Written by Narinari.com編集部

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2006年オフにポスティングシステムでヤンキースに移籍するも、1年目の2007年は14試合に登板、2勝3敗、防御率6.25、2年目の2008年は2試合に登板、0勝1敗、防御率13.50とメジャーでは結果を残すことができず、今年7月には「メジャー40人枠」からも外されてしまった井川慶投手。5年総額2,000万ドル(約23億7000万円=当時)の契約を結んでいるため解雇にはならなかったが、以降はヤンキース傘下の3Aスクラントンで再びメジャー昇格できる日が来ることを信じて、黙々と試合に臨んでいる状態だ。

今年はシーズンのほとんどを3Aで過ごしたこともあり、井川投手は14勝6敗、防御率3.45の安定した成績を残している。一般的に日本のプロ野球のレベルは米国の3A相当と言われることが多いが、この数字からすると日本で通算86勝60敗1セーブ、防御率3.15、1,174奪三振の成績を残した井川投手の力は、3Aで順当に発揮されているとの考え方もできるのかもしれない。

この好成績は3Aでは高く評価されており、11月12日発表の「3Aベストナイン」の左腕部門にも選出されたほどだ。メジャーでの活躍を目指して渡米したことを考えると素直には喜べないところだが、ある意味快挙であることは間違いないだろう。

ただ、井川投手の場合、メジャーでは得意球のチェンジアップが全く機能しないという深刻な問題を抱えているため、ヤンキース首脳陣の評価は低く、あくまでも「マイナー選手」扱い。3Aでの活躍が即メジャー昇格には繋がらないのが実情だ。

ちなみに、ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGM(ゼネラルマネジャー)は10月上旬、井川投手の獲得を自ら「失敗例」と断言したほか、11月5日には「井川はまだメジャーで投げられることを証明していない」と厳しい評価を下すなど、来季も3Aでのスタートが有力視されている。果たして、井川投手は低評価を覆し、来季こそメジャーで結果を残すことができるだろうか。

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