乱闘で松井秀喜外野手に好機? ライバル2選手が開幕出場停止に。

2008/03/15 17:55 Written by コジマ

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開幕左翼手にジョニー・デーモン外野手が有力視され、背水の陣で春季キャンプに臨んでいる米大リーグ、ニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜外野手。昨年11月に受けた右ひざ手術のほか首の張りなど新たな不安要素も噴出し、オープン戦は9試合も欠場していたのだ。

しかし、「7番・指名打者」で出場した3月10日のシンシナティ・レッズ戦では2安打1打点を記録し、13日のピッツバーグ・パイレーツ戦では半年ぶりに左翼で先発出場。この日は初の二塁打を放ったほか、守備でもライナーをダッシュで好捕するなど、5年間守り続けた定位置奪取に向けて順調に回復していることをアピールした。

そんな松井選手の開幕戦先発出場が、ほぼ確実となるニュースが伝えられた。3月12日のタンパベイ・レイズ戦で乱闘騒ぎを起こしたチームメイトのシェリー・ダンカン、メルキー・カブレラ両外野手に対し、4月1〜3日に行われるトロント・ブルージェイズとの開幕3試合の出場停止処分が下されたのだ。

乱闘の発端は、3月8日の同カードでヤンキースのフランシスコ・サーベリ捕手がレイズのエリオット・ジョンソン内野手と本塁で交錯した際、右手首を骨折したこと。これが遺恨となり、12日の試合で初回にヤンキースのヒース・フィリップス投手がレイズのエバン・ロンゴリア内野手に危険球を投げて退場させられると、二回には内野安打を放ったダンカン選手が二塁を目指し、ベースカバーに入ったレイズの岩村明憲内野手に対して危険なスライディングを行った。岩村選手は右ひざから流血してしまったのだ。

これに怒ったレイズのジョニー・ゴームス外野手が右翼から猛然と突進し、ダンカン選手にタックルをお見舞いすると、両チーム入り乱れての大乱闘に発展。カブレラ選手は乱闘中にロンゴリア選手を殴っている。このことにから、カブレラ選手とダンカン選手がそれぞれ罰金と3試合の出場停止、ダンカン選手に体当たりしたゴームス選手にも罰金と2試合の出場停止処分が下され、ヤンキースのジョー・ジラルディ監督のほか2コーチにも罰金が科されたのだ。ちなみに、この行為に紳士的な対応をした岩村選手はレイズのジョー・マドン監督から称賛されている。

この処分に対して異議申し立てを行うことができるのでまだ決定いうわけではないけれど、中堅手のレギュラーと目されていたカブレラ選手が出場できないとなると、開幕3戦の中堅はデーモン選手が守ることになる。そのため、松井選手が左翼手として先発出場する可能性がきわめて高くなった。このチャンスを生かして松井選手が活躍すれば、左翼定着も可能なのだ。ただ、14日のレッズ戦では3打数無安打に終わっており、左翼手候補の1人であるサンディエゴ・パドレスから移籍してきたジェイソン・レイン外野手が好調を維持している。

とはいえ、守備範囲の狭さが指摘されているヤンキース外野陣の中で、唯一堅守が評価されているカブレラ選手の欠場は、チームにとって大打撃。また、一塁も守れるダンカン選手が出場できないことにより、外野手だけでなく指名打者と一塁手のオーダーにも苦しむことになりそう。

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