大阪国際女子マラソンで森本友が2位、福士加代子は無念の19位。

2008/01/27 17:09 Written by コジマ

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北京五輪開催まであと6カ月とちょっと。各競技とも、予選や代表選手の選考会が続々と行われている。その中でも激しい戦いが繰り広げられているのが、メダル獲得の期待がかかる女子マラソン。北京五輪の出場枠は3人で、昨夏の世界選手権で3位に入った土佐礼子選手(三井住友海上火災保険)が内定しており、残り2枠は3つの選考会の上位選手から選ばれることになるのだ。

そのうちの1つである昨年11月に開かれた東京国際女子マラソンでは、アテネ五輪の覇者、野口みずき選手(シスメックス)が大会新記録となる2時間21分37秒で優勝。これによって、野口選手の出場がほぼ確実となった。

事実上、残り1枠となった中で、北京五輪代表選考会第2ラウンドである大阪国際女子マラソンが1月27日に開催された。日本記録(2時間19分12秒)を持つ野口選手と前日本記録(2時間19分41秒)保持者の渋井陽子選手(三井住友海上火災保険)が出場した東京国際女子マラソンに比べ、今回は森本友選手(天満屋、2時間24分33秒)、加納由理選手(セカンドウィンドAC、2時間24分43秒)と自己ベストがやや下回る選手が出場。アテネ五輪7位の坂本直子選手(天満屋)や、前回の覇者で世界選手権18位の原裕美子選手(京セラ)が欠場したことからも、なんとなく注目度の低い大会となってしまったのだ。

こうした中で話題を集めていたのが、今回がマラソン初挑戦の福士加代子選手(ワコール)。3000メートル、5000メートルの日本記録保持者で、2006年にハーフマラソンに初挑戦し、野口選手を破ってアジア記録を樹立しているだけに、好タイムをたたき出すことが期待されていた。本人も「機は熟したかな。日本人トップを目指して頑張る」(スポーツニッポンより)と意気込んでいたのだ。

その期待どおり、福士選手は序盤から飛び出して独走。一時は、ペースの上がらない2位以下の集団に200メートル以上も差をつけていた。しかし、30キロ手前からペースダウンし、35キロ付近でマーラ・ヤマウチ選手(英国)に抜かれるとさらに失速。後続選手に続々と抜かれ、最終的には19位で終わった。終盤は脚がもつれて路上やトラックで何度も転倒するシーンもあり、02年のじん帯を断裂を再現してしまうのではないかとヒヤヒヤしたのだ。

優勝したのは福士選手を抜いてからトップを走り続けたヤマウチ選手で、自己ベストを更新。2位の森本選手は終盤で追い上げたものの、わずかに届かなかった。そのほか、3位はケニア出身のジュリア・モンビ選手(アルゼ)、4位は一般参加の大平美樹選手(三井住友海上)となっており、同じく一般参加でマラソン初挑戦の扇まどか選手(十八銀行)が5位に入った。上位入賞が期待された加納選手は途中棄権している。

タイムは森本選手が2時間25分34秒、大平選手が2時間26分9秒、扇選手が2時間26分55秒で、いずれも東京国際女子マラソンで野口選手以外の日本人選手が記録したタイムを上回った。そのため、森本選手が五輪代表になる可能性は十分。高橋尚子選手らが出場予定の五輪代表選考会第3ラウンド、名古屋国際女子マラソン(3月9日)の結果に注目なのだ。


☆大阪国際女子マラソン結果

1位 マーラ・ヤマウチ(英国) 2時間25分10秒
2位 森本友(天満屋) 2時間25分34秒
3位 ジュリア・モンビ(アルゼ) 2時間26分00秒
4位 大平美樹(三井住友海上) 2時間26分09秒
5位 扇まどか(十八銀行) 2時間26ふん55秒
6位 リディア・シモン(ルーマニア) 2時間27分17秒
7位 奥永美香(九電工) 2時間27分52秒

19位 福士加代子(ワコール) 2時間40分54秒

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