東京国際女子マラソンで野口みずき選手が大会新V、五輪代表確実に。

2007/11/18 18:15 Written by コジマ

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開催まで260日余りとなった北京五輪。各競技とも出場に向けて予選や選考会が行われている。前回のアテネ五輪(2004年開催)で日本は16個の金メダルを獲得したのだけど、その中で最多の8つを獲得した柔道が今年の世界選手権で惨敗したことから、日本オリンピック委員会(JOC)は北京五輪での金メダルを5個に減るの予測を発表した。ぼくらは応援することしかできないけれど、ぜひとも出場選手たちには“下馬評”を吹き飛ばすような活躍を期待したいのだ。

その北京五輪でメダル獲得に期待がかかる競技の1つであるマラソンの選考会がスタートした。女子は今夏開催の世界選手権で3位に入った土佐礼子選手が代表に内定しているため、残り2枠を巡って争われるのだけど、第1戦となる東京国際女子マラソンには、アテネ五輪の金メダリストである野口みずき選手と、前日本記録保持者の渋井陽子選手が激突した。

前五輪覇者の野口選手は日本記録の2時間19分12秒(世界3位、05年ベルリンマラソン)を持つものの、マラソンは2年2カ月ぶり。一方、渋井選手は前日本記録の2時間19分41秒(世界6位、04年ベルリンマラソン)を持ちながら、マラソンは3戦3敗という状態だった。また、五輪記録保持者で日本3位となる2時間19分46秒(世界7位、01年ベルリンマラソン)のタイムを持つ高橋尚子選手は参戦しなかったのだ。

12時10分にスタートしたレースでは、序盤から野口選手が牽引。野口選手との対決で復活をアピールしたかった渋井選手も食らいついていたのだけど、29キロ過ぎで脱落してしまった。その後は野口選手とサリナ・コスゲイ選手(ケニア)の一騎打ちとなったのだけど、36.5キロ付近で飛び出た野口選手がそのまま逃げ切り、大会新記録となる2時間21分37秒で初優勝したのだ。渋井選手は尾崎朱美選手(4位)や大南博美選手(5位)、挽地美香選手(6位)にも敗れ、7位でゴールしている。

これによって北京五輪代表が確実となった野口選手は、「大会記録を目標にしていたのでうれしい。(北京五輪代表枠が)残り2枠でがけっぷちのような感じだったので、どの大会よりもうれしいかもしれない。これで北京への道が開けてきたと思う」(サンケイスポーツより)とよろこびを語った。準備期間が確保できる東京国際女子マラソンでの当確に、史上初の五輪連覇に向けて期待が高まるのだ。

これで、北京五輪代表は事実上、残り1枠。来年1月開催の大阪国際女子マラソンには、アテネ五輪7位で今年のベルリンマラソン5位の坂本直子選手、今年の大阪国際女子マラソン3位の加納由理選手、世界選手権18位の原裕美子選手らが参加する予定で、来年3月の名古屋国際女子マラソンにも世界選手権6位の嶋原清子選手らが出場するとされている。高橋選手もどちらかに参戦すると思われ、この2レースでの日本人最上位選手の一騎打ちとなりそう。今回、7位で終わった渋井選手が代表となるには、名古屋に参戦して好タイムで1位になるしかなさそうなのだ。


☆東京国際女子マラソン結果

1位 野口みずき(日本) 2時間21分37秒
2位 コスゲイ(ケニア) 2時間23分31秒
3位 ブルーナ・ジェノベーゼ(イタリア) 2時間27分35秒
4位 尾崎朱美(日本) 2時間28分39秒
5位 大南博美(日本) 2時間30分24秒
6位 挽地美香(日本) 2時間34分14秒
7位 渋井陽子(日本) 2時間34分19秒
8位 ジビレ・バルシュナイテ(リトアニア) 2時間34分29秒

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