ミシュランガイド初の日本版、「すきやばし次郎」など8店が「3ツ星」に。

2007/11/19 23:54 Written by コジマ

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間もなく年末年始を迎えるこの季節、忘・新年会や大切な人との食事など、レストランを選ぶ機会が増えてくるのではないだろうか。そうした際に役立つのがレストランガイド。最近はネットでの口コミが充実しているけれど、ここぞというときには権威あるガイドで勧められている店を選びたいところ。日本で発行されているレストランガイドといえば、1999年に日本版が登場した「ザガットサーベイ」が有名なのだ。このガイドは一般客の投票に基づいて評価し、現在では東京版と関西(大阪・神戸・京都)版が発行されている。

横浜エリアも追加された2008年度版の「ザガットサーベイ」東京版では、前回に料理部門でトップになった「焼肉ジャンボ」(東京都江戸川区)が2年連続で最高得点を獲得したほか、内装部門で「小笠原伯爵邸」(同新宿区)、「トゥールダルジャン」(同千代田区、ホテルニューオータニ内)「うかい烏山」(同八王子市)などが同点でトップ、サービス部門ではこちらも昨年に続いて「ラ・ベル・エポック」(同港区、ホテルオークラ東京内)、そして「ひらまつ」(同港区)が内装部門と2冠を勝ち取っているのだ。

最新版「ザガットサーベイ」が発売された直後、レストランガイドの重鎮である「ミシュランガイド」(ギドミシュラン)初の日本版が、満を持して登場する。「ザガットサーベイ」との対比はもちろんのこと、04年のニューヨーク版刊行時に批判が殺到したことから日本版の発行には多くの食通が注視していたのだけれど、11月22日の発売に先立ってその内容が発表されたのだ。

「ミシュランガイド東京2008」は、東京都内のレストランのみが対象。これまで世界21カ国18バージョンを出版している「ミシュランガイド」だけど、アジアのレストランを対象にしたのは初めてのことなのだ。昨年5月から、日本人2人を含む調査員5人によって和洋中などすべてのジャンルのレストラン1200〜1500軒、ホテル50〜60軒の覆面調査を開始し、星付きレストランの数は1都市としては世界最多となる150店が選ばれている。

その中でも最高評価の「3ツ星」に選ばれたのは、寿司店「すきやばし次郎」(東京都中央区)や日本料理店「かんだ」(同港区)、フランス料理店「カンテサンス」(同)など8店。すべて日本料理、寿司、フランス料理の3ジャンルのみだったのだけど、3ツ星最有力候補とされ、「日経レストラン」の予測で最も人気の高かったフランス料理店「ピエール・ガニェール・ア・東京」(東京都港区)や、長らく3ツ星シェフの座にいるミッシェル・トロワグロ氏監修のフランス料理店「キュイジーヌ[s]ミシェル・トロワグロ」(同新宿区、センチュリーハイアット東京内)、スペインの本店が3ツ星のスペイン料理店「サン・パウ」(同中央区)などは2ツ星にとどまったのだ。

上記以外のジャンル別に見ると、ふぐ料理店では「臼杵ふぐ山田屋」(東京都港区)と「つきじやまもと」(同中央区)、イタリア料理では「リストランテASO」(同渋谷区、「ひらまつ」系列)、中華料理では「?家菜」(同港区)が2ツ星でトップとなっており、117店が選ばれた1ツ星では、天ぷらやステーキハウス、鉄板焼、そば、うなぎなど幅広いジャンルの店が獲得しているのだ。ぼくが気になるそば店では「古拙」(同中央区)と「竹やぶ」(同港区)、うなぎ店では「竹葉亭」(同中央区)が選ばれ、テレビなどで有名な寿司店「銀座 久兵衛」(同)は1ツ星となっている。

さらに、「ザガットサーベイ」で各部門トップとなった店では、「サン・パウ」が2ツ星、「トゥール・ダルジャン」「ひらまつ」「ザ・ジョージアン・クラブ」が1ツ星に選ばれたのだ。

「ミシュランガイド東京2008」の出版に対して日本ミシュランタイヤ広報部の石井陽子さんは、ニューヨーク版創刊時の例から、「出店場所として東京を候補とするシェフが増えるのではないでしょうか。また、日本料理を勉強するために外国人シェフが来日するなど、東京の飲食シーンが活性化するのでは」(日経トレンディネットより)という効果を予測している。東京の外食がさらに発展すれば、ぼくらにとってもうれしいことなのだ。「ミシュランガイド」や「ザガットサーベイ」にネットの口コミ情報をプラスすれば、よりいっそうの「間違いのない店選び」ができそう。

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