都営地下鉄、大江戸線好調で開業以来初の黒字に。

2006/12/18 22:11 Written by コジマ

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網の目のように張りめぐらせた東京の地下鉄。ここ数年は路線がさらに増え、世界でも有数の「乗りこなしの難しさ」を誇っているのはご存じのとおり。でも、近頃は携帯電話で乗り換え検索ができるようになり、利便性は格段に上がっているのだ。

東京の地下鉄は東京メトロと都営地下鉄の2事業者が運営しているのだけど、8月にNarinari.comでもお伝えした「地下鉄満足度評価ランキング」を見ると、東京メトロに比べて都営地下鉄の人気は低め。その不人気を反映してか、1960年の開業以来ずっと赤字が続き、2004年度は全国最悪となる約134億7000万円の損益を記録した。累積欠損金は約4700億円にものぼるというから、不人気路線の運営を買って出たとはいえ、ヒドイ経営状態だったのだ。

ところが、赤字路線だった三田線が東急線との乗り入れが実現し、05年度は黒字に好転。これに続いて、07年度には全路線合計で12億円プラスという、開業以来初めての黒字になる見通しとなったようなのだ。

この黒字化を牽引したのが、開業当時マスコミや関係者に酷評された大江戸線。開業間もなくはガラガラだったのだけど、今や1日平均乗車数が70万人に迫る勢いなのだそう。ぼくも最近大江戸線を利用する機会が増えたのだけど、都営地下鉄が最寄り駅のためか、かなり便利に感じるのだ。あの圧迫感と広告の見づらさはちょっと気になるけど(笑)。

とはいえ、前述のとおりこれまで貯めに貯めた累積欠損金は約4700億円。ようやっとその“返済”が始まったばかりで、完全解消には100年かかるといわれているのだそう。それだけでなく、東京都交通局が運営する都営バスは約9億4100万円の赤字(低公害車への買い換えのせいかな)で、まだまだ経営の改善が求められるのだ。ちなみに、廃線の計画もあった都電は約2000万円の黒字なのだとか。

一時は営団地下鉄(当時)への統合や民営化、売却などの話もあったという都営地下鉄だけに、この黒字化は明るいニュース。この状態を維持してどんどん快適な環境にして欲しいのだ。それと、運賃をもうちょっと安くしてくれると嬉しいんだけどなあ。

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