経営危機の銚子電鉄に追い打ち、関東運輸局が事業改善命令。

2006/11/25 14:42 Written by コ○助

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累積赤字と前社長の横領の影響で、車両の修理費が捻出できないほどの苦境に立たされているローカル私鉄・銚子電鉄。このままでは来年以降、安全に列車を走らせることができないと、悲痛な叫びを公式ホームページに掲載したことは先日もお伝えしたとおりなり。別事業で手がける「ぬれ煎餅」を買って欲しい、という銚子電鉄のメッセージにネットを中心に支援の輪が広がり、注文が殺到。生産が追いつかないほどの状況になっているようなりよ。1袋数百円の「ぬれ煎餅」では、修理費を賄うまでの道のりは長く、険しいなりが、銚子電鉄の現在の状況は広く知られることになったなりね。

でも、そんな銚子電鉄に、さらなる試練が待ち受けていたなり。10月下旬に関東運輸局が実施した保安監査で鉄道施設の老朽化が認められたため、安全確保に関する事業改善命令が出されたなりよ。具体的には「せん光灯など踏み切り保安装置が脱落している」「まくら木が腐食している」「列車の通過中に遮断機が開く」といった、深刻なもの。与えられた猶予は2か月間で、それまでに改善内容を関東運輸局に報告しなければならなくなったなりね。もし改善が認められなければ、運行停止処分も有り得るのだとか。乗客の安全を守るのは鉄道会社の使命なりが、ただでさえ資金難に陥っている時期だけに、この改善命令が追い打ちをかける格好になったのは確かなり。

銚子電鉄は改善命令を受け、即座に「私たちは、この命令を厳粛に受け止め、安全確保の措置をできることから順次実行に移して参ります」とコメントを発表。また、21日から開設されているブログ「銚子電鉄の日記帳」にも「命令を受領後、早速銚子へ帰り、このことに関する取材対応と、工務区の社員全員集めて総点検を指示し、できることから順次実施していくことにしました」「このことで、明日からの運転に支障することはありませんが、運転士には運転に際して踏切の通過に十分注意して運転することと、一部区間で速度制限を課すことを指示することとしました。改善が完了するまでの措置ですが、できる安全対策を確実にしていこうと思います」「ただ、改善計画には資金を必要とするものも当然ありますから、経営幹部とは抜本的な体質の改善と改革について協議していきます」と報告をしているなり。

すぐに経営を改善するのは難しいなりが、長期的な展望に立った改善案は数多く寄せられているようで、そのひとつに「まくら木オーナー制度」があるなりよ。「まくら木オーナー制度」は福岡県を走る第3セクター「平成筑豊鉄道」が実際に導入している制度で、1口5000円でまくら木のオーナーになると、そのまくら木には好きな文言を記述したプレートが付けられる仕組み。文言には字数制限があるものの、基本的には何を記述しても良く、思い出をしたためたり、愛を誓ったり、広告に利用したりと、さまざまな使われ方をしているなりよ。実際にまくら木の交換費用をすべて賄えているわけではないなりが、経費節減に一役買っているのは間違いないなりね。

この提案は銚子電鉄も興味を持っているようで、ブログには「枕木オーナー制やその他のことで具体的なことに対してのみ、ご支援をお願いすることも、アイディアの募集をお願いすることもあるかと思いますが、よろしくお願いいたします」とコメントしているなりよ。銚子鉄道の沿線住民でなくとも支援に参加できる方法のため、実際に導入できると良いなりねぇ。

なお、公式ページから注文された「ぬれ煎餅」は現在1か月待ち状態のようなりが、関東各地の売店や楽天市場でも購入することができる(納期は不明)ので、銚子電鉄を支援あげたい人は、ぜひ購入を検討してみてくださいなり。

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