日ハム・新庄剛志外野手がまた「騒動」、今度は襟付きアンダーシャツ。

2006/05/01 19:45 Written by コジマ

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底抜けに明るい人柄とサービス精神旺盛なプレースタイル、数々のパフォーマンスでファンを魅了する日本ハムの新庄剛志(SINJO)外野手。先月18日の引退宣言の騒ぎもさめやらぬなか、今度は規定がうるさいユニホームでひと騒動だったようなのだ。30日に札幌ドームで行われたソフトバンクとの8回戦で、新庄外野手は襟付きのポロシャツをアンダーシャツ代わりにユニホームの下に着込んで出場、ソフトバンクの王貞治監督が審判団に抗議するなど、物議をかもした。

新庄外野手は襟が黒、そのほかが赤のポロシャツをユニホームの下に着て試合に出場。2回裏、打席に立ったときに王監督が気付き、試合中、関係者を通じて審判団やパ・リーグ連盟に「規定違反ではないか」と問い合わせた。しかし、プロ野球の規定では「アンダーシャツの外から見える部分は、同一チームの各プレーヤー全員が同じ色でなければならない」とされているけれど、その形状までには言及していない。しかも新庄外野手は、昨年のオールスター時に“黄金バット”を使用した際と同じく試合前に審判団にこのことを申し出て、許可を受けていたのだ。この試合の球審だった柳田浩一審判員は、「(前川芳男)パ・リーグ審判部長と協議し、今はネックウオーマーを着けて出場する選手もいるので許可した」としている。そのため、ソフトバンク側の抗議は認められず、新庄外野手は最後までその格好で出場したのだ。

新庄外野手は、規定が適用されない練習時にはノースリーブのウエアや無地の帽子をかぶったりなど、他の選手と異なったファッションを楽しんでいる。このポロシャツも普段、練習時に着用しているものだけれど、試合で着るのは初めてだった。それどころか、“普通”の形状でないアンダーシャツを試合で着用するのは、球史始まって以来のことだろう。ソフトバンク側は「青少年に悪影響を与えるので、何らかの形で“いけない”ということをアピールしていきたい」(木村寛広報部長)ともっともらしい理由をつけて抗議しているけど、ルール違反でもなく、しかもきちんと審判団に確認を取っているのだから、新庄外野手に落ち度は全くないのだ。北海道新聞の写真を見る限り、各紙が書き立てているほど「胸元を大きく開けている」とも思えないし。

日ハム側は「禁止する確固たる理由もない」(デイリースポーツより)という意見があるものの、「あれはまずいでしょう。今後どうするかも含めて、本人と話し合う」(スポーツニッポンより)、「抗議があったのは本人も知っている。次からは着るのをやめると思う」(中日スポーツより)という声が大多数を占め、「日本ハム球団としては、どうして着たのか本人から事情を聴いたうえで、今後は自粛を促す方針」(北海道新聞より)だそうで、明日以降の試合では見られなくなりそう。柳田球審は「今後の検討課題としたい」としているし、もしかしたら「襟付きアンダーシャツ」の禁止が明文化される可能性もあるのだ。と、書いている途中で、前川審判部長が襟付きシャツの禁止を正式発表した、というニュースが入ってきたのだ。うーん、素早い対応。

「襟付きアンダーシャツ」がオシャレかどうかは置いといて、こうしたギリギリの“遊び”をする新庄外野手に好感を持ってしまうのだ。どうして着たのかについては「かっこいいと思ったから」という答えが返ってきそうだけど、なぜ襟付きのアンダーシャツがダメなのか、問題提起しているのは新庄外野手のほうのような気がする。禁止を発表した前川審判部長は「違反ではないけれどマナーの問題」としている。だったら、横浜・クルーン投手がやっている帽子の斜めかぶりや最近流行のダブダブのズボン、阪神・井川慶投手のボサボサ頭だって“マナーの問題”なるんじゃないかなあ。1人くらいヘンな格好をしていたって笑って許せばいいのに、と思ってしまうのだ。「ありもしない“フツー”だとか、ありもしない“マトモ”だとか、幻のイメージのなか……まったくダセーよ」というハイロウズの歌を、今ごろ新庄外野手は口ずさんでいるかもしれない。

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