いやはや、先ほど「ハリウッド通信」の方でお伝えした「第78回アカデミー賞授賞式」のリアルタイム速報。作品賞は前哨戦の結果からして確実といわれていた「ブロークバック・マウンテン」を退けて「クラッシュ」が受賞しました。ウォール真木はアカデミー賞公式サイトのライブ・ストリーミングでステージ裏の記者会見を観ていたのですが、作品賞が明らかになった瞬間に記者らの口から思わず出た声。あれは歓声ではなくうなり声でした、絶対に。
同作で監督賞を受賞したアン・リーが、その直後のインタビューで「作品賞を取れなかったのは映画のテーマが問題視され過ぎたからだと思うか?」という質問に「それは判らない」と答えていました。でも実際に「ブロークバック・マウンテン」を応援していたファンは同様の質問に「イエス」と答えるのでは?
とはいえ「クラッシュ」も人種差別という厳しい現実を描いた力作。ウォール真木自身も、「ブロークバック・マウンテン」を一番脅かす存在だと思っていたので、他の候補作に突然オスカーを奪われるよりはマシだったかと……。
アカデミー賞におけるサウンドやビジュアル関連の受賞者は今年は「SAYURI」と「キング・コング」が力投してそれぞれ3部門を受賞しました。長編アニメーション部門は「ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!」が「ハウルの動く城」を抑しのけてオスカーをゲット。「ウォレスとグルミット」は、以前にも短編アニメーションでも受賞経験があるので、まあ納得のいく結果だと思います。
助演男優賞を受賞したジョージ・クルーニーは「グッドナイト&グッドラック」で監督賞とオリジナル脚本賞でも候補になり、トリプル・ノミネーションでしたね。一番最初に発表されたカテゴリでオスカーを手にしたクルーニーは、受賞スピーチで「……ってことは、私には監督賞はナシってことなんでしょうか」とジョークを飛ばし笑いを取っていました。
何はともあれ今年のアカデミー賞受賞リスト、ご覧下さい。
■作品賞
「クラッシュ」
■ 監督賞
アン・リー、「ブロークバック・マウンテン」
■主演男優賞
フィリップ・シーモア・ホフマン、「カポーティ」
■主演女優賞
リース・ウィザースプーン、「ウォーク・ザ・ライン/君へつづく道」
■助演男優賞
ジョージ・クルーニー、「シリアナ」
■助演女優賞
レイチェル・ワイズ、「ナイロビの蜂」(仮題)
■脚色賞
「ブロークバック・マウンテン」
■オリジナル脚本賞
「クラッシュ」
■編集賞
「クラッシュ」
■外国語映画賞
"Tsotsi"、(南アフリカ)
■長編ドキュメンタリー映画賞
「皇帝ペンギン」
■長編アニメ映画賞
「ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!」
■短編アニメ映画賞
"The Moon and The Son: An Imagined Conversation"
■短編実写映画賞
"Six Shooter"
■撮影賞
「SAYURI」
■ビジュアル効果賞
「キング・コング」
■美術賞
「SAYURI」
■衣裳デザイン賞
「SAYURI」
■メイクアップ賞
「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女」
■作曲賞
「ブロークバック・マウンテン」
■音響賞(録音賞)
「キング・コング」
■音響編集賞
「キング・コング」
■オリジナル歌曲賞
“It's Hard Out Here for a Pimp”、「Hustel & Flow」
■名誉賞
ロバート・アルトマン