鈴木敏夫プロデューサーが語るスタジオジブリの新作「ゲド戦記」。

2005/12/27 11:39 Written by コ○助

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13日に発表され、各紙が大々的に報道した来夏公開予定のスタジオジブリの新作「ゲド戦記」。ジブリの長編作品としては2004年公開の「ハウルの動く城」(宮崎駿監督)以来となる新作タイトルということで、ファンからも大きな期待を寄せられている作品なりが、一方で今作では宮崎駿監督がメガホンを執るのではなく、その長男の宮崎吾朗氏が初監督に挑戦することに不安を覚える人も少なくないなりよね。建設コンサルタントや三鷹の森ジブリ美術館の館長という経歴を歩み、これまでジブリ作品の制作にはほぼノータッチで来ていた宮崎吾朗氏の起用には賛否が分かれているなりよ。

そんな宮崎吾朗氏の起用の理由やアメリカの女性作家アーシュラ・K・ル・グウィンの代表作でもある「ゲド戦記」を新作のテーマに選んだことについて、鈴木敏夫プロデューサーが読売新聞の「世界一早い」インタビューに答えているなり。

「(ゲド戦記は)もともと宮(崎駿)さんが熱心に読んでいた作品です。その影響もあって僕も読んでいて、『風の谷のナウシカ』(1984年)を作る前からずっと映画化したいと思っていました」
「(当時、映画化に向けて)実は一度交渉したのですが、うまくいきませんでした。いろいろなところからオファーがあったようですが、ル・グウィンさんはどれにもOKしなかった」
「3年ほど前、日本語版を翻訳した清水真砂子さんを通じて、ル・グウィンさんがその後、宮崎作品をご覧になり、彼に映画化してほしいと言っているという話が舞い込んできました」
「(宮崎吾朗氏の起用には)前提として、ジブリの今後という問題があります。高畑勲は70歳。宮崎駿もまもなく65歳。2人合わせて135歳。これに僕の歳を足せば200歳に近づいている(笑)。このままいけばジブリは終わりますよ」

「風の谷のナウシカ」よりも前から映画化したいと考えていたというほど、「ゲド戦記」は宮崎駿監督と鈴木敏夫プロデューサーにとって思い入れの強い作品だったなりね。宮崎駿監督の思いは、映画化の許諾を取るためにル・グウィンと交渉を行った際に「自分の作ってきた作品は『ナウシカ』から『ハウル』に至るまですべて『ゲド戦記』の影響を受けている」と告白したほどなのだとか。それならばなおさら宮崎吾朗氏ではなく宮崎駿監督にメガホンを執って欲しいと思ってしまうなりが、宮崎駿監督は自身が年を取りすぎたことを理由に、若いスタッフに任せることを決めたようなりよ。

読売新聞のインタビュー記事では、ほかにル・グウィンとのやり取りや、宮崎駿監督と宮崎吾朗氏の衝突などにも触れられており、興味深い内容になっているなり。「ゲド戦記」の公開が待ち遠しいジブリファンは必見なりね。ぜひぜひ。

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