スタジオジブリ新作は「ゲド戦記」、宮崎駿の長男が監督。

2005/12/13 18:27 Written by コ○助

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作品の完成度、興行成績、世界的な評価……。すべての面において日本最高峰のアニメといえるスタジオジブリの作品は常に注目を集めているなりが、長編作品としては2004年公開の「ハウルの動く城」(宮崎駿監督)以来となる新作タイトルが発表されたなりよ。来夏の公開を目指して製作されるのは「ゲド戦記」。アメリカの小説をもとにしたファンタジー作品なりね。

文学に強い人でなければ「ゲド戦記」と聞いてもピンと来ないかもしれないなりが、アメリカの女性作家アーシュラ・K・ル=グウィンの代表作として知られ、日本では岩波書店から翻訳書籍が発売されているなりよ。その内容をAmazon.co.jpのレビューから引用しておくと。

[ゲド戦記 5巻(+外伝1巻)](Amazon.co.jpより)

・影との戦い(1巻)
ゲドは、自分にふしぎな力がそなわっているのを感じ、真の魔法を学ぼうと、魔法使いの学校に入る。進歩は早かった。得意になった彼は、禁じられた呪文を唱え、死の国の影を呼びだしてしまう。

・こわれた腕環(2巻)
魔法使いのゲドが影と戦ってから数年後、ここアースシーの世界では、島々の間に争いが絶えない。ゲドは世の中を平和にする力をもつという腕環を求めてアチュアンの墓所へゆき、大巫女アルハと会う。

・さいはての島へ(3巻)
魔法の館の長としてアースシーを治める大賢人ゲドのもとに、ひとりの青年が知らせをもってきた。彼の国では魔法の力が衰えて人々は無気力になり、まるで死を待っているようだと。いったい何者のしわざか?

・帰還(4巻)
平和と秩序を回復するために全力をだしきった大賢人ゲド。久々に故郷の島に帰った彼は、心身ともに衰えた一人の初老の男になっていた。彼が受け継いだ太古の魔法はどうなるのか。ゲドのその後は…….

・アースシーの風(5巻)
故郷の島でひっそりと余生を送るゲドのもとへハンノキというまじない師が訪れ、物語は再開する−。最近また竜が暴れ出し、緊張が高まるアースシー世界。顔に大やけどを負う少女テハヌーは、王宮に呼び出され、重要な使命を与えられる。

かなりざっくりとしたあらすじなので逆に分かりにくいかもしれないなりが、舞台は竜が空を舞う架空の世界。魔法使いの大賢人ゲドが主人公の物語で、映画では3巻をベースにゲドと王子アレンの旅の様子を描くというなり。スケール感のあるファンタジー作品なので、「魔女の宅急便」や「千と千尋の神隠し」などに比べると、「天空の城ラピュタ」や「風の谷のナウシカ」に近いイメージかも?

監督を務めるのは、宮崎駿監督の長男である宮崎吾朗氏。会社員を経て現在は「三鷹の森ジブリ美術館」の館長を務めているなりが、基本的には映画の世界とは距離を取ってきた人物なりよ。もちろん映画監督は「ゲド戦記」が初めて。そのあたりに一抹の不安を感じないわけではないなりが、当然宮崎駿監督のサポートもあるだろうし、スタジオジブリも宮崎駿監督の後継者を育てなければならない事情もあるので、まあ仕方がないところなりか。

新作発表に合わせてスタジオジブリのホームページもリニューアルされ、「ゲド戦記」の「制作日誌」や「監督日誌」も公開されているので、気になる人はぜひチェックしてみてくださいませ。

☆宮崎吾朗 (みやざき・ごろう) プロフィール(公式ページより)
1967年、東京生まれ。信州大学森林工学科卒業後、建設コンサルタントとして公園緑地や都市緑化などの計画、設計に従事。その後'98年より三鷹の森ジブリ美術館の総合デザインを手がけ、'01年より‘05年6月まで同美術館の館長を務める。2004年度芸術選奨文部科学大臣新人賞芸術振興部門を受賞。

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