バドワイザー製造元、「工場でしか飲めない」ビールを開発。

2005/12/25 05:56 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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アンハイザー・ブッシュ(AB)社といえば、19世紀後半からセントルイスでビール造りに携わっている由緒あるブリュアリー。1876年に発売され、それ以来同じ製造方法を守りぬき、今では世界一のシェアを誇る「ビールの王様」こと、バドワイザーの製造元でもあります。ちなみに全米で消費されるビールの、なんと5本に1本がこのバドワイザーなんだとか……。

そういえば、以前日本から遊びに来た友人が

「セントルイスの『地ビール』が飲みたい」

と申すので、バドワイザーを出したところガックリされたことが(笑)。確かに産地限定でもないし希少価値はゼロに近いし。でも確かに地ビールなんだけどなぁ。

さて、このアンハイザー・ブッシュ社。最近まったく新しいタイプの製品を開発したそうです。ただこのビール、普通のお店では買えません。というかAB社によると、このビールは後にも先にも販売予定がまったくないんだとか……。

"Front Range Fresh Harvest Hop Ale" と名付けられたこのビール、昨年の秋にコロラドで収穫されたホップを「生のまま」使用し、数ヶ月熟成させて作られたモノだそう。普通使用されるホップは収穫の直後に乾燥させられて保存されます。しかし生の採りたてホップを使うことで、より香り高いビールが生まれるのとか。

もちろん収穫直後のホップを使うため、製造できる時期が限られ、大量生産も出来ません。日本でもこの「生ホップ」ビールを提供するブリュアリーがちらほらあるそうですが、やっぱり大量生産が出来ないので大変珍しい飲み物だそうです。

そんなワケでこのAB社の "Front Range Fresh Harvest Hop Ale" も、国内ブリュワリー(カリフォルニア州ファーフィールド、コロラド州フォート・コリンズ、フロリダ州ジャクソンビル、ミズーリ州セントルイス)のみでの提供なるそうです。工場見学ツアーが終わった後の試飲会場で無料で配られるとか……。もちろん在庫がなくなり次第おしまい。これこそ希少価値。うわぁ、急がねばっ。


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