養「爺」縁組した男性、借金を残して逃げる。

2005/06/20 11:43 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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覚えていらっしゃいますか?昨年の8月にnarinari.comで紹介したイタリアのジョルジオ・アンジェロッジさん。今年80歳になる彼は古典を教えていた元教師で、10年ほど前に奥さんが他界してからずっと1人暮らしをしていたお爺さんです。日々の寂しさを紛らわすために、それまで7匹の猫と生活していたのだとか。

しかし付き合いの少なかったジョルジオさんは、孤独に耐えられなくなり、一緒に暮らす家族を熱望。そしてある日「自分を養子ならぬ養「爺」として引き取ってくれるファミリーを募集」という、世にも珍しい新聞広告を出したのです。

このジョルジオさんのニュースは各国のメディアが注目。その話題性が功をなしたのか、実際に彼をグランパとして迎え入れたいと名乗りを上げた家族は、イタリアのみならずニュージーランド、ブラジル、アメリカなど世界各国からあったそうです。最終的にイタリア北部のベルガモに住むリヴァさんという家庭が彼を引き取ることになり、寂しいご老人にもやっと幸せが訪れることに。よかったよかった。

ところが、ここまではハッピー・エンドだったこのお話。なんともまぁ、とんでもないどんでん返しが最近になってあったのでした。

事の起こりは、ジョルジオさんの突然の失踪。さらにその数日後、彼が通っていた歯科医から30万円余りもの治療代の請求書がリヴァ家に届いたではありませんか。それだけでも驚きですが、なんとジョルジオさん、数回に渡ってその治療費をリヴァさん家族から盗んだとみられる小切手で支払いをしようとしたことも発覚……。おいおい、それじゃ明らかに故意の逃亡じゃんか(汗)。

せっかく「ちょっと良い話」を自分で振っておきながら、借金踏み倒して逃げるとは……。リヴァ家の人々もかなり傷心なのではないでしょうか。行方知らずのジョルジオさんの捜索は、窃盗の疑いもあるとして警察も乗り出すことになったそうです。

いやはや、なんとも寂しい顛末ですなぁ。

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