コ○助が親にパソコンを教えるときに、一番ネックになるのはキーボード入力。本格的な文章を打つわけではなくても、Web検索というインターネットを利用する上で最も基本的な作業のために、キーボードのアルファベットを探して打つのは至難の業のようで、簡単な3〜5文字程度の単語を入力するだけでもえらい時間がかかってしまうなりね。ソフトウェアキーボードから文字を選ばせて検索したほうが早いのではないかと思ってしまうほど（笑）。もちろん、50代の親にキーボードの配列を覚えろ、というのが酷なことは重々承知しているなりが、これを乗り越えない限り、インターネットを自由に楽しむことは不可能。本人もそれを分かっているので頑張ってはみるなりが、結局「無理」という結論に達してパソコンから離れて行ってしまうなりよ。

こうした悩みを抱えているのは、なにもコ○助の親に限った話では無いなりよね。比較的年齢層の高い人たちはみんなこの壁を乗り越えるために四苦八苦していると思うなりが、そんな悩みを解決する糸口になりそうな、新しい日本語入力ソフトが「ATOK」でおなじみのジャストシステムから発表されたなりよ。それが「モジット」。マウスだけで文字入力ができるカンタンな日本語入力ソフトなり。

「モジット」の入力方式には、携帯電話の文字入力と同じマルチタップ方式を採用。入力したい単語の頭文字から順番にマウスで文字を選んでいくと、予測変換候補がズラリと現れて、そこからマウスでチョイチョイと選択してあげるという仕組みなり。もともと携帯電話向けに開発された「ATOK」のエンジンをWindowsに移植したものなので、使い勝手は携帯電話と同等と考えて良さそうなりよ。

文字を入力すると出てくる予測変換候補に希望の単語が無かった場合には、「変換」ボタンを押すと「ATOK」と同等の機能を持ったエンジンで変換することができるなりね。なので、変換の精度もなかなかのもの。インターフェースはFlashで作られているため、グラフィカルながら動作が軽いのも特徴。検索サイトのキーワード入力欄などのテキストエリアにマウスポインタを合わせると、自動的に「モジット」が起動して入力を支援してくれる仕組みなり。

結構面白そうなので、コ○助も早速ダウンロード。軽く使ってみたなりが、デフォルトの状態では予測変換候補に挙がる単語がバラバラなので若干使いにくいなりが、何度か使っているとよく変換する単語はちゃんと上位に表示されるようになるし、使い勝手は悪くないなり。また、シーンに応じた辞書のような「カートリッジ」という機能が用意されており、例えばタレントやテレビ番組の単語をあらかじめ登録してある「エンタメ」のカートリッジに切り替えて「わ」と入力すると「若尾文子」「若槻千夏」といったタレントの名前が並ぶなりよ。ここら辺も、携帯電話の辞書機能と同じようなシステムなので、すんなり使いこなすことができそうなり。

まだテクニカルプレビュー版ということで、「モジット」上で入力した文字がテキストエリアには文字化けして表示されたり、「モジット」が起動するとテキストエリアにかぶってしまって何を入力しているのか見えないといった困った部分もあるなりが、今後、より初心者に優しい環境が作られていくという予感を十分にさせてくれるソフトなりよ。キーボードをバリバリ使いこなすヘビーユーザーには必要のないソフトかもしれないなりが、8月31日までの期間限定で無償提供されているし、どんなものなのかぜひ一度お試しあれ。