挙動不審者に対して行われる警察官による職務質問。「警察24時」のようなテレビの特番では職務質問から薬物摘発の様子が伝えられるなど、「鮮やかな技術」として目にすることもあるが、いま、兵庫県警の警察官による職務質問の様子を撮影した動画が複数の動画サイトに投稿され波紋を広げている。

この職務質問自体は1月に神戸市内で行われたとされ、動画は2分半にわたるもの。4人の警察官から職務質問を受けるところから始まり、後半は激高していく1人の警察官の顔を捉え続け、警察官が断念して引き上げようとするところで終了。「YouTube」には1月17日に投稿されており、撮影者が警察官に対して言葉を発した場面はカットされている。

県警は、撮影や動画の投稿を規制する法律などがないことから、撮影者を取り締まることはできない。そのため、これまでどおり毅然して職務質問を実施するよう各警察署へ指示するにとどまっている。職務質問は強制力がないため質問に応じるよう対象者を説得しなければならず、人間同士の対応として難しい問題だ。

一方、YouTubeには投稿者に対して300件を超えるコメントが寄せられており、賛否が大きく分かれている。また、動画投稿者と思われる人物もコメントを投稿し、反響の大きさに驚きつつ、警察に対する問題提起を促す意図を込めた動画投稿であると主張しているようだ。