10月15日に開かれたWBC体制検討会議について、「出来レースなんじゃないの」と疑問を呈し、話題を呼んでいる楽天の野村監督。注目のWBC監督人事について野村監督が王監督を推挙したところ、王監督から星野監督を推す声が出て「星野ムード」になったことに対するボヤキだが、実際のところ会議はどのように進められ、何が議題となっていたのかを19日深夜に放送されたTBSのスポーツ番組「Jスポ」で、野村監督自らが暴露した。

「Jスポ」で放送されたのは、15日の会議直後に収録されたインタビュー。会議場を再現する形で進められたインタビューでは、スポーツ紙などではあまり語られていない会議の内幕についても触れられている。

世間の関心が寄せられている監督人事の話題が出たのは、会議の最後の最後。野村監督が「王監督が良いんじゃないか」と口を開いたことをきっかけに監督人事の話になったそうだ。最後の最後というのは、「Jスポ」が同じく会議に出席していたヤクルトの高田監督を直撃して引き出した「監督の話は最後のほうでちょっと……。時間大丈夫か!? どうなってんだって感じで」という証言と一致している。どうやら監督人事については、それほど大きなテーマとはなっていなかったようだ。

野村監督の一言をきっかけに出た監督人事の話だが、出席していた面々は「全員が星野監督が1番いいんじゃないか」との意見に。「現役監督は候補から外す」と決めた上で監督人事を考えた場合、「チームの監督してないわけだから、チームを離れなくていいから」星野監督が「1番いい」との結論に達したという。ただ、「反対派をどんだけ抑えられるというか」との発言もあったようだ

気になるのは、その場に居た星野監督の反応。一度はWBC監督はやらないと明言していた星野監督だが、野村監督曰く「（星野監督の反応は）そこまでは拒絶しませんでしたけど、今回のWBCもね、彼は（バッシングを）非常に気にしているような雰囲気」だったそうだ。

WBCで中心選手となるマリナーズのイチロー外野手からは「最強のチームをつくると言う一方で、現役監督から選ぶのは難しいでは、本気で最強のチームをつくろうとしているとは思えない」（共同通信より）と苦言を呈されるなど、「星野監督を推す面々」と現場の選手の間でも意識に乖離があるように見えるWBC監督人事問題。会議で「満場一致」となった星野監督で決まるのか、はたまたほかの人物が入り込む余地はあるのか。今月末の正式発表に注目だ。