風呂場周りが快適に? 世界初の「冷房付き」洗濯乾燥機が登場。

2006/06/02 11:12 Written by コ○助

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長年の機能停滞期を経て、近年は劇的な高機能化の道を歩んでいる「白物家電」の代表格・洗濯機。腰をかがめることなく洗濯物の出し入れができるドラム式が一般的になってきたほか、乾燥機と合体したもの、マイナスイオンを放出するもの、さらには水を使わずに空気で洗うものまで登場するなど、目に見えるカタチで洗濯機は進化を遂げているなりね。中には「その機能は本当に必要なの?」と思わず疑いたくなるような製品もチラホラと見られるなりが、東芝が7月に発売する新しい洗濯機「エアコンサイクルドラム TW-2500VC/2000VC」も物議を醸しそうな製品なりよ。

それは冷房機能を世界で初めて搭載した洗濯機。「有りそうで無かった」と考えるか、「無さそうで無かった」と考えるかは個々に感じ方が異なると思うなりが、恐らく多くの人は後者の感じ方だと思うなりよ。「冷房機能付き洗濯機」と聞いて、なぜ双方の家電を合体させる必要があるのか、と。利用シーンから想像するに、脱衣所や洗面所のそばに設置することで、夏場でも風呂上がりに快適な空間を演出することができる、といったところなりか。個人的には風呂上がりに脱衣所や洗面所が涼しいのは歓迎なりが、裸のままその場に長い時間とどまるわけではないので、あまり冷房まで必要とは感じないなりね。通常の家庭で見られるように、扇風機ひとつ置いておくか、窓でも開ければ十分なり。

でも、東芝としては大まじめに開発に取り組んだ製品。プレスリリースには次のように製品の特徴が紹介されているなり。

・脱衣所や洗面所はエアコンの設置が困難。
・東芝独自の調査では、脱衣所や洗面所に欲しいものとして「除湿機・冷房」を挙げる人が多かった。
・その理由は「お風呂場から漏れる湿気によるカビの発生」「お風呂上りに汗が引かない」「ドライヤーをかけると暑い」など。
・約90%の女性が脱衣所や洗面所で化粧や髪のセットを行う。
・約2畳分相当の広さの室温を約15分で30度から25度に。

なるほど、東芝のマーケティングの結果では、風呂上がりの短い時間だけでなく、化粧や髪のセットを行う女性や、風呂場の湿気でカビが生えるのを嫌う人が多いことが分かったため、確実に脱衣所や洗面所が「快適空間」であることを望む層がいると判断したなりね。ややニッチなニーズのような気もするなりが、確かに夏の暑い時期に洗面所で化粧や髪のセットを行うのは大変そう。洗濯機と合体している必然性についてはまだ釈然としないものの、室温が高く、じめじめしがちな風呂場周りが快適になるのは良さそうではあるなり。

ただ、冷房機能はなにも脱衣所や洗面所を冷やすためだけにあるわけではなく、除湿した風で衣類を乾燥させるため、通常の温風で乾燥させるタイプに比べると衣類が縮まないというメリットも。そのため、スニーカーやぬいぐるみなど、縮むのを避けたいものまで乾燥させることができるなりね。これはなかなか良いのかも。

ひとつ不安なのは、この「冷房機能付き洗濯機」。東芝が提唱する「高い満足を約束する商品」という位置づけの高級白物家電シリーズ「プレミアムステージ」の第1弾ということで、価格もそれなりの34万6500円なりよ。洗濯機として考えたら、相当な高級品。果たしてこの価格に見合うだけの「冷房機能の価値」を消費者が見出すことができるのか。どの程度売れるのか、注目しておきたいところなり。

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