甲本ヒロトがソロ活動発表、“デビュー”シングルは7月発売。

2006/04/24 17:53 Written by コジマ

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ザ・ブルーハーツ、ザ・ハイロウズのフロントマンとして日本のロック界を牽引してきた甲本ヒロト。昨年11月のハイロウズ活動休止発表後も山下久美子や木村充揮(元憂歌団)のアルバムに参加したり、PUFFYに楽曲を提供(「モグラ」)したり、東京スカパラダイスオーケストラのゲストボーカルを務めたりなど、精力的に活動してきたのだけれど、ヒロト主体の活動がようやっと発表されたのだ。これまでバンドにこだわってきたヒロトだけど、今回はソロ。7月5日リリースの“デビュー”シングルは、楽器演奏もほぼ自分で手がけているのだそう。

なんともはや、驚きのニュースなのだ。デビュー以来、ブルーハーツ、ヒューストンズ、ハイロウズと決して1人で活動せず、「音楽と人」4月号でもあれだけ「バンド、バンド」と言っていたヒロトがソロ活動とは……。

7月5日リリースされるシングルは「真夏のストレート/天国うまれ」の両A面。初回生産限定盤は、DVD付き2枚組仕様で、アナログ7インチ盤も同時リリースされる。「真夏のストレート」は、BARKSによるとスキッフルや大道芸人を思わせるような楽しげな楽曲になっているのだそう。スキッフルとは、“ビートルズの前身バンド”のザ・クオリーメンや、初期のザ・フーが演奏していたようなUKロックの礎となった音楽。ハイロウズは、「オヤジの趣味程度」にビートルズ以外のメンバーで活動を再開したクオリーメンを03年9月に日本へ招致し、東京と大阪でジョイントライブを行っているのだ。

「天国うまれ」は映画「THE有頂天ホテル」(三谷幸喜監督)を観た人なら分かると思うけど、香取慎吾扮するミュージシャンの夢をあきらめたベルボーイが劇中で歌っていた曲。三谷監督の大ファンだというヒロトが監督から依頼されて書き上げたもので、アコースティックギターとハーモニカでゆったりと感動的な曲なのだ。香取くんの歌唱力はイマイチだったけど、ヒロトがどう表現するか楽しみなのだ。

また、冒頭で述べた通り、両曲ともギターやベース、ドラムなどをヒロト自らが演奏しているそうで、これは20年間で初めてのこと。昨年のハイロウズのライブで「日曜日よりの使者」を演奏する際、「ずうっとライブでギターを弾いてきてるけど、いまだにFを押さえるのがペケペケです」と言っていたヒロト、大丈夫だろうか。サンケイスポーツには、携帯電話のカメラで自ら撮影したというアーティスト写真が掲載されている。うーん、またまた髪が伸びたけど、相変わらずかっちょいいのだ。

スキッフルとアコースティックな曲ということで、「リンダリンダ」や「TRAIN-TRAIN」のパンクなイメージが強い人にはヒロトらしくないと思うかもしれないけれど、ブルーハーツ時代には「ラブレター」や「ナビゲーター」、ハイロウズ時代も「ボート」とか「開かないドア」、「ユーのカー」、「Born To Be Pooh」、「夜の背」、「映画」、「ヘッドホン」、「たつまき親分」、「プラプラ」なんてメロウな曲やゆったりとした曲をたくさん書いているのだ。それでも、bounceなどでは「それまでのイメージを覆す曲調になっている」とされている。うーん、「真夏のストレート」は一体どんな曲なんだろう。

ザ・ローリング・ストーンズの「グリマー・ツインズ」を超えるケミストリーだといわれるヒロトとマーシー(真島昌利)のセッションが見られないのは残念だけど、新しくスタート切ったヒロトを応援したいのだ。あとは、AAAに「ハリケーン・リリ、ボストン・マリ」(テレビ朝日系ドラマ「7人の女弁護士」の主題歌)を提供したマーシーの動向が注目される。

ちなみに、活動休止後にベスト盤やPV集を発売してきたハイロウズのライブDVD「TRASH BAG」が5月24日に発売されることが決定したのだ。最初のライブや女子大ツアー、ニューヨークのCBGBでのライブ、学園祭でのラストライブなどが収録されているのだそう。活動休止後の発売ということで、ちょっと複雑な気分。先着予約・購入特典として完全版ザ・ハイロウズ特製リストバンドが付いてくるのだとか。うーん、在庫処分かな(笑)。

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