高視聴率でも内容は散々? 「救命病棟24時」に賛否両論。

2005/02/10 12:47 Written by コ○助

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シリーズ前2作の完成度の高さとその人気から、「冬ドラマ」の目玉作になるはずだったフジテレビ系の「救命病棟24時」。視聴率的には初回が21.4%、以降今週放送の第5話まで19.0%、19.7%、18.4%、18.9%と高め安定で推移しているため、一見すると相変わらずの「救命病棟24時」人気を裏付けているかに見えるなりよね。フジテレビにしてみれば、このクールで放送されているドラマでは日本テレビ系の「ごくせん」に次ぐ視聴率を獲得しているので御の字なのだと思うなりが、前作までの「救命病棟24時」を見ているファンには今回のシリーズ3作目は評判がよろしく無いなりよ。

今回の「救命病棟24時」のテーマは、大災害時の救急医療の在り方。東京にマグニチュード7クラスの直下型地震が起きたとの想定でストーリーが展開しているなりね。シリーズ1作目は大都市の救命センターの過酷な日常を、2作目は大病院に新設された救命センターの結束への道のりを描き、いずれも医療現場の「今」を垣間見るドラマとして絶賛されていたなりが、3作目はテーマを「震災」に広げてしまったがゆえに、肝心の「医療」という側面があまりクローズアップされていないように感じるなりよ。大地震が発生したことで、病院に食べ物がない、水がない、電気が来ない、医療機器が修理できない、といった具合に、「医療」というよりは、単に被災した人々を描くドラマになってしまっているなりね。そういうドラマもアリだとは思うなりが、それならば「救命病棟24時」を冠に付けることは無いだろう、と。

また、その地震の描き方も何だか微妙な感じ。地震直後という設定の東京の空撮映像には、至って平和な普段通りの街並みが映し出されていたり、地震直後だというのに余震がほとんど起きていなかったり、水がないので洗濯できないはずなのに、登場人物の衣服はいつも奇麗(特に白衣)などなど。役者は緊迫した演技をしようとしているのは分かるなりが、演出の問題なのか、全体的にダラーッとした感じでストーリーが進行しているため、前2作に比べるとテンポが悪すぎるという声が多いなりね。そして今週放送された第5話の段階で、すでに地震発生から数日が経過。病院内はすっかり落ち着きを取り戻しており、いったいこの先、終盤までどうやって話を引っ張っていくのかと、心配になってくるようなストーリー展開になっているなりよ。

さらに、松嶋菜々子の産休明け復帰作として話題となっているなりが、これにも少々問題が。松嶋菜々子は「救命病棟24時」の1作目では研修医役で出演、3作目では救命医として成長した姿が描かれているなりが、今作では江口洋介と対等、もしくはそれ以上にクローズアップされており、画面に映っている時間が松嶋菜々子のほうが多いような印象を受けるなり。

ストーリー的にも、「そこに江口洋介がいる必然性」が希薄。そのため、これまでの「江口洋介のドラマ」から、完全に「松嶋菜々子のドラマ」にイメージが変わってしまっているなりね。もちろん、松嶋菜々子のファンも多いと思うので、それが全て悪いとは言わないなりが、「救命病棟24時」は江口洋介あってのドラマ。従来のシリーズのファンは江口洋介扮する進藤一生先生の熱い姿が見たいのに、違うドラマになってしまっていると感じているファンが多いようなり。

3作目の救いは、視聴率が高いこと。視聴率が低ければシリーズ打ち切りということになる可能性が高いなりが、ある程度安定した視聴率を取っていれば今後も続編が制作される可能性が出てくるなりからね。3作目にはコ○助もガックリしてしまったなりが、再び原点に立ち返ったような4作目が制作されることを、心から願うなり。皆さんは「救命病棟24時」、どう思うなりか?

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