映画「誰も知らない」がアカデミー賞外国語部門に出品へ。

2004/11/06 19:49 Written by コ○助

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今年5月のカンヌ国際映画祭で、主演した子役の柳楽優弥が最優秀男優賞を受賞、一躍脚光を浴びることになった是枝裕和監督の映画「誰も知らない」なりが、来年の米アカデミー賞の外国語映画部門に日本代表として出品されることが明らかとなったなり。昨年は山田洋次監督の時代劇映画「たそがれ清兵衛」が日本代表として出品され、22年ぶりにノミネートされる快挙を成し遂げているなりね。

「出品=ノミネート」ではないので、出品自体は毎年行われていることなりが、日本代表として出品されるということは、今年の日本映画の中では国内で最も高い評価を受けたということでもあるなりね。ちなみに、今年は国内の選考会では紀里谷和明監督の「CASSHERN」や篠原哲雄監督の「深呼吸の必要」など約20作品と代表の座を巡って競ったようなりが、ずば抜けた評価で「誰も知らない」が選出されたというなりよ。作品の内容はもちろんなりが、「カンヌ国際映画祭最優秀男優賞」という泊がほかの作品よりも一段上の評価を受けたのは容易に想像できるところなり。

来年のアカデミー賞外国語部門には世界49か国からの出品があったようで、来年1月25日にノミネート作品が5本選ばれるというスケジュールなりね。ノミネートに至るにはかなりの狭き門をくぐり抜けなければならないなりが、アジア圏からは張芸謀(チャン・イーモウ)監督の「LOVERS」やカン・ジェギュ監督の「ブラザーフッド」などが出品されているようなり。ほかの出品作も気になるなりねぇ。

「誰も知らない」は作品としての評価は高く、是枝裕和監督も海外では人気のある監督なりが、アメリカの映画賞向きか、と言われればちょっと違うような気も。「LOVERS」なんかはアメリカでも大ヒットを記録しているし、確実にノミネートして来ると思うなりが、個人的には「誰も知らない」は少し厳しいかな、と予想してみたり。

ノミネートの発表は来年1月25日、授賞式は2月27日。果たして「誰も知らない」がノミネートされ、2年連続で日本映画がアカデミー賞にノミネートされるという快挙となるのかどうか。注目なり。

☆「誰も知らない」とは。
 「誰も知らない」は1988年に実際に起こった事件をモチーフに、母親に置き去りにされ、誰にも知られることなく東京で暮らす4人の子供たちの生活と、そこに起こる出来事を子供たちの目線で描写した作品。公式に発表されているストーリーの要約には次のようなものとなっているなり。

「都内の2DKのアパートで大好きな母親と幸せに暮らす4人の兄妹。しかし、彼らの父親はみな別々で、学校にも通ったことがなく、3人の妹弟の存在は大家にも知らされていなかった。ある日、母親はわずかな現金と短いメモを残し、兄に妹弟の世話を託して家を出る。この日から、誰にも知られることのない4人の子供たちだけの“漂流生活”が始まる。」

カンヌ国際映画祭で柳楽優弥が最優秀男優賞を受賞してからは世界中から配給オファーが届き、今年5月の時点でイギリス、フランス、アイルランド、スペイン、ロシア、韓国とは契約が成立、アメリカ、イタリア、ドイツ、タイなどと交渉が進められており、合計すると世界30か国程度で公開される運びとなっていたようなり。世界での実績は十分なだけに、ノミネート作品の選考をする米映画芸術科学アカデミーがどのような評価を下すのか楽しみなりね。

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