小学館「JS研究所」は、女子小学生（JS）のリアルな本音を聞いた「2023年上半期JSトレンドランキング」を発表した。

小学館は昨年8月、小学校低学年女児向け雑誌「ぷっちぐみ」、少女まんが誌「ちゃお」の各編集部の視点で定期レポートする「JS研究所」を発足。今回は「ちゃお」2023年6月号、「ぷっちぐみ」2023年6・7月号の読者アンケートをもとにした、「2023年上半期のJSトレンド」に関する調査結果をまとめたものだ。

その中で、TikTokに関するアンケート「好きな曲」の1位に輝いたのは、アニメ「推しの子」の主題歌「アイドル」（YOASOBI）だった。2位にランクインした「可愛くてごめん（feat.かぴ）」（HoneyWorks）は、昨年からJSに大人気の楽曲。どちらも歌詞に合わせてポーズをきめながら踊るダンス動画から人気に火がついている。

「好きなTikTok」の質問では、人気No.1に「MINAMI」（@minami.0819）が輝いた。TikTokのフォロワー数は240万人（※2023年8月26日現在）で、可愛らしいビジュアルとファッションセンス、そしてダンス動画投稿が強い人気を集めている。上位の「ゆらねこ」（@yuraneko_）や「なえなの」（@naenano）など、自分たちの世代より、ちょっぴりお姉さんたちの投稿や発信に憧れを抱いて、トレンドをキャッチしているのかもしれない。

次に、「将来なりたい職業」についてのアンケート回答は、低学年JSと高学年JSでの違いが興味深い結果となった。低学年JSでは「パティシエ」「アイドル・歌手」「ケーキ屋さん」がトップ3にランクイン。自分たちが好きなものを作ったり、関わったりできる仕事に関心があるようだ。「YouTuber」も8位となっており、幅広いジャンルの仕事への興味関心がうかがえる。

一方で、高学年JSでは「まんが家」「医師」「保育士」「学校の先生」などが上位にランクイン。「医師」は数年ぶりに上位へ復活した。他にも「看護師」や「獣医師」など人や動物を助けられる仕事に票が集まった。

今回の調査結果について、「ちゃお」編集長は「JSに今、爆発的に流行っているのは『アイドル』です。アニメ『推しの子』の主題歌として一気に人気になり、歌うのはもちろん、ダンスもして楽しんでいます。軽快なノリが合っているようです。また、なりたい職業は『漫画家』『医師』『保育士』と同年代の男の子に比べるとかなり現実的。人を助ける仕事がしたいという子が多く、働く意味に重きをおいているというしっかりっぷりです！」とコメント。

「ぷっちぐみ」編集長も「5〜6歳の女児は主にお人形遊びなどで“お世話ごっこ”を好む傾向があるように思います。7〜8歳小学校低学年女児はアンケート上位の通り、『パティシエ』や『アイドル歌手』など自分で何かを表現することに目覚める時期なのでしょう。9歳〜小学校中高学年になってくるにつれ、『医者』や『保育園、学校の先生』など、より具体的に人に対して“お世話”できる職業に憧れを抱いているように、女の子も自己と他己との関係性を確立させながら、段階的に成長していくものなのかもしれないと思いました」とコメントを寄せている。