トム・ハンクスとリタ・ウィルソン夫妻が、自らの血液を新型コロナウイルスのワクチン開発を急ぐ医療研究者に提供するという。

呼吸器疾患を引き起こす新型コロナウイルスに早期に感染した著名人に数えられる同夫妻は、トムがバズ・ラーマン監督によるエルヴィス・プレスリーの伝記映画を撮影していたオーストラリアで感染した。夫妻は、検査の陽性結果ならびに症状を公開。その後、完治してロサンゼルスの自宅へ帰ることを許されていた。

アメリカ帰国後、夫妻は、彼らの抗体がワクチン開発の助けとなるかどうかを見定める研究に登録していたそうで、今回、血液内の抗体の存在が確認されたため血液を提供することになったという。
トムは、NPRポッドキャストでこう語っている。
「僕たちの体内に抗体があるってことを知ったとこなんだ」
「僕たちは登録を求められただけじゃない。僕たちは血液や血漿を提供できるか聞いてみたよ。そして、僕が『ハンクチン』と呼べるようなワクチン開発に取り組む場所にそれを提供することになった」
そんなトムは以前、妻リタの症状が自身のそれより重度だったことを明かしていた。
「リタは僕よりも大変だった。熱もずいぶんと高かったし、ほかの症状もあった。味覚と臭覚を失ったんだ。3週間ほど食べ物が全く美味しくなかったよ。また酷い吐き気もあり、ベッドから床を這って移動していた。結構長い間そうだったね」