アベンジャーズ監督が語る“兄弟監督”の強み

2018/04/19 00:49 Written by Narinari.com編集部

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公開を間近に控えた「アベンジャーズ」シリーズの最新作「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」(配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ)。今作では“最凶最悪の敵”サノスを前に、アイアンマンやキャプテン・アメリカ、ハルクらお馴染みのマーベル・ヒーローたちが集結し、地球の命運をかけ、これまでにない壮絶なバトルを繰り広げる。このたび、プロモーションのために来日したアンソニー・ルッソ監督に同作の魅力などについて聞いてみた。

――東京・TOHOシネマズ日比谷で開催されたスペシャル・ファンミーティング(4月16日に開催)はとても盛況でした。監督自身イベントを体験されて、どのような印象を持たれましたか?

アンソニー:自分も弟のジョーも、一般のファンと交流するというのは何よりも好きなんです。ファンの方々の“愛”とか“情熱”とかを実感できる唯一の空間なので、積極的に参加するようにしています。自分も弟も(マーベルの)いちファンなので、同胞意識もあり、とても楽しかったです。

――同イベントでは来年公開予定の「アベンジャーズ4」(仮題)で「日本をかなりフィチャーしている」とポロっと漏らしてましたが、マーベルは情報管理に大変厳しいとは存じ上げつつ、少しその内容をお話できませんか?

アンソニー:(笑いながら)まだ仕上げに入っておらず、撮り終えたばかりですし、それに今は「インフィニティ・ウォー」もあるので詳しくはお話できないんです。ただ、次の作品のストーリー展開上で日本や東京に絡んでくることがあります。今はそれだけです(笑)。

――わかりました(笑)。では「インフィニティ・ウォー」の見所をあげるとすれば、ズバリどんな点でしょうか?

アンソニー:まずは単純に、ファンのみなさんにはお気に入りのマーベル・シネマティック・ユニバースのキャラクターがそれぞれいると思うのですが、それがついに一堂に会する(スパイダーマンとドクター・ストレンジ、ガーディアンズは「アベンジャーズ」シリーズ初出演)。そこが何と言っても一番の見所ではないでしょうか。

――ヒーローが集結する以外で、監督自身が「ここに注目してほしい」というのはありますか?

アンソニー:今までチラチラと存在はほのめかされていたんですが、サノスがついに実態として登場するんです。サノスはコミックでもアベンジャーズが太刀打ちできないほどの“最凶最悪の敵”なんです。そのサノスをジョシュ・ブローリンが演じているわけですけども、テクノロジーも日進月歩で進化しているので、ものすごい巨体で、おどろおどろしいサノスを、特に表情を通して、細かい感情の機微とかを描くことで再現できていると思います。すごくリアルな悪役になっているので、ぜひ注目して欲しいですね。

――シリーズ全体に言えることなんですが、これだけ多くのヒーローを同時に描くとなると、ヒーロー同士の登場時間、活躍の仕方などでバランスを取ることが難しい気がするんです。その点はどのように工夫されたのですか?

アンソニー:おっしゃる通り、やはりファンにはそれぞれお気に入りのキャラクターがいるので、不満に思うファンが出てくるというのは避けられないと思います。ただ、前作の「シビル・ウォー」(2016年公開の「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」。アンソニー&ジョー・ルッソ監督)でもかなりたくさんのキャラクターを登場させて、そのときに学んだことがあるんです。それは登場シーンや登場時間が少ないからと言って、そのキャラクターがうまく活かされていない、ということにはならないということです。例えば「シビル・ウォー」では、アントマンとスパイダーマンを新たに登場させましたが、話の本筋にはあまり関係なかったものの、アントマンもスパイダーマンも1シーンしか出てこないにも関わらず、観客にとっては強く印象に残ったと思うんです。そういった意味ではあくまで“描き方次第”だと思うので、そうしたところでバランスを取るために、脚本家とはじっくり練り上げていますね。

――なるほど。今回、弟のジョーさんは来日されていませんが、ご兄弟で監督をされるという“魅力”や“強み”はございますか? “兄弟監督”と言えば、コーエン兄弟(「ファーゴ」「ノーカントリー」)、ウォシャウスキー姉妹(「マトリックス」「スピード・レーサー」)をはじめ、今では結構いますが。

アンソニー:映画は“究極のコラボレーション”と言いますか、“究極の共同作業”のメディアだと思うんです。そういった意味では二人で映画を作るということも非常にナチュラルなんです。幸い自分も弟も子どもの頃から映画に興味があって、自然に映画監督を目指すようになったんですが、それぞれの監督に独自のスタイルやトーンがあるのと同じように、“兄弟監督”や“姉妹監督”にもいろいろとあると思うんです。自分と弟の場合は、考え方や性格がもともと似ているというのがあり、嗜好も似ているし、コンビとしてやっていて非常に楽しいと言いますか、より創造性が膨らみますね。あとは、これだけ大掛かりで複雑な映画を撮っているときには「二人いて良かったな」ともつくづく思うんです。一人が調子が悪いときに、もう一人がシャキッとしていてくれたら助かるんです(笑)。

「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」は4月27日より全国の劇場で公開。前日26日には北海道、東京、愛知、大阪、福岡の5都市で「前夜祭上映」が開催される。

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