「ウォルト ディズニー ファミリー博物館」の魅力

2018/01/20 10:41 Written by Narinari.com編集部

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サンフランシスコの観光名所「ゴールデン・ゲート・ブリッジ」近くに佇む「ウォルト・ディズニー・ファミリー・ミュージアム」(以下「WDFM」)。ウォルト・ディズニーの娘であるダイアン・ディズニー・ミラーが、父親の遺品を展示するためにオープンしたミュージアムで、ディズニーファン垂涎のレア・コレクションを拝めるということで連日多くの観光客が訪れている。

今回はそんな「WDFM」でコレクション・ディレクターを務めるマイケル・ラブリー氏に、ミュージアムのコレクション、そして魅力について尋ねてみた。

――まず、マイケルさんが携わっている仕事の内容についてお聞かせください。また、仕事にはどのような楽しみがありますか?

M:僕は様々なアートを確認し、それらをコレクションに入れるかどうかを検討したり、コレクションの保存・運営をしたりしています。僕のチームには保存したり、準備したり、(作品の)登録をしたり、展示したりするデザイナーがいるのですが、チームで展示を作り上げるために密接に働いているんです。僕にはミュージアムに提供された新しいものを見ることができる楽しみがありますね。プライベート・コレクションであろうと、家族の一員からのものであろうと、アニメーターの家族からのものであろうとすべてね。

――「WDFM」の歴史、サンフランシスコにオープンした理由についても簡単に教えていただけますか?

M:ミュージアムは2009年10月1日にオープンしました。ウォルト・ディズニーの娘のダイアン・ディズニー・ミラーによって作られたんです。僕は展示を準備したり、彼女たちと一緒に仕事をしたり、素晴らしい経験をさせていただきました。ミュージアムがサンフランシスコにある理由の1つは、ダイアンと彼女の家族がこのベイエリアに住んでいたということです。2つ目は、ダイアンが「ここは世界で最も美しい場所よ」と言ったこと。そして3つ目が、ここがアニメーションの拠点だからです。ピクサーは橋を渡った向こう側にありますし、ルーカス・フィルムもここプレシディオ(国立公園)にあるのです。

――世界中から多くの人が「WDFM」を訪れていると思いますが、これまでの入場者数はどのぐらいでしょうか? また、展示されている作品数についても教えてください。

M:これまでのはっきりとした入場者数はわかりません。ただ、もし間違っていなければ、年間35万人ぐらいの入場者数があると思います。ファミリー・ファウンデーションは約35,000点持っています。その約10%だけが一度に展示されています。ですので、約3,500点が展示されているわけです。特別展示などもあるので、その数は変わるものの、さらに300点ぐらいが追加されます。シアター・ギャラリーもあります。ですので、約3,500〜4,000点は展示されているでしょう。コレクションは増え続けていますよ。僕たちは出来るだけたくさん保存しようとしていますし、喜んで寄贈を受けますし、他のやり方で取得するものを探したりもしているんです。

――それはかなりの数ですね。実際見て回ってみて、展示品の多さに驚かされたのですが、マイケルさん自身は「WDFM」の一番の見所は何だとお考えですか?

M:僕はミュージアムがオープンした時からここにいるんです。僕にとってここで最も重要なものはダイアンの存在です。彼女はこのミュージアム全体にいるんです。彼女の父親に対する愛や父親へのサポート、人々に父親に会ってもらいたという気持ちとかすべてが。それが僕にとって、このミュージアムの中で最も素晴らしいことの1つですね。

――館内でディズニーランドの大きな模型を見かけましたが、あれはウォルト・ディズニーが思い描いていた通りのものなのでしょうか?

M:僕たちがミュージアムのために創造したモデルは「the Disneyland of Walt's Imagination」と呼んでいるものです。すべてのライドは存在していました。ただ、同じ時期に存在していなかっただけです。だから、大局的に見ると、それは確かにウォルト・ディズニーが思い描いていたディズニーランドだったわけです。時が経つにつれ、進化してきました。だから、多くの進化が組み合わされたものを見せているんです。あと、実はあの模型には3箇所にウォルトが隠されています。1つはオートピア・カーの1台にあります。ウォルトと彼の娘、初めての孫息子のクリスが車に乗っているんです。それらはこれぐらいの大きさです(とても小さい)。もう1つはウォルトがダイアンの手を握り、お城の間を歩いているんですよ。3つ目がどこにあるかは秘密です。ぜひ見つけてみてください(笑)。

――奇遇にも今日(10月25日)は「バンビ」の原画家であるタイラス・ウォンさん(2016年12月に死去)の誕生日ですね。ミュージアムでも「バンビ」のコレクションを見かけましたが、せっかくですので「バンビ」のコレクションについても教えていただけますか?

M:「バンビ」で人々にあまり知られていない、とても重要なアーティストの一人にレタ・スコット(1916年ー1990年)という人物がいます。「バンビ」の展示があるギャラリーでは、レタ・スコットのとても素晴らしいペン画や木炭画を見ることができます。それらは、犬たちが森でバンビとファリーンを襲うところです。とてもパワフルで、とても強烈な絵で、体の小さなアニメーターのレタ・スコットが、あれほどパワフルなものを作れるとは驚きでした。その他にも、タイラス・ウォンの絵や「バンビ」の初期のアニメーションの絵も見られますよ。

M:ウォルト・ディズニーは「バンビ」をかなり初期にやるつもりでした。でも多くの理由があり、彼は延期することにしたんです。タイラス・ウォンが生きていたら今日で107歳になっていました。「バンビ」の雰囲気はタイラス・ウォンによるものとされています。タイラス・ウォンが「バンビ」を作ることを知ったとき、森の雰囲気を作るために、何百というスケッチを描いたんですよ。それは「バンビ」のとても特徴的かつユニークなスタイルになりました。ミュージアムのギフトショップではタイラス・ウォンの本が売られていますが、僕のお気に入りの1つです。あの本はとても美しく、彼のアートや凧などのマスターワークが見られるのでオススメですね。


☆参考:「バンビ」

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