リドリー・スコット新作は「石油王の孫誘拐事件」

2017/03/16 08:35 Written by Narinari.com編集部

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リドリー・スコットが監督が、新作「オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド」のメガホンを執ることが決定した。1970年代、実際に起きた石油王J・ポール・ゲティの孫ジョン・ポール・ゲティ三世の誘拐事件をテーマにした同作制作に向けてスコット監督は、出演陣や制作チームのメンバーの最終調整に入っているところだとデッドラインは報じている。

当時16歳だったジョン・ポール・ゲティ三世は1973年7月10日、イタリア・ローマのファルネーゼ広場で誘拐され、6か月にわたり鎖につながれた状態で監禁。誘拐犯はジョンの一家に1700万ドル(約19億円)の身代金を要求する手紙を送り続けた。

石油王J・ポール・ゲティは当初、この一件はがジョンの狂言であり、支払いを行うと他の孫たちの身に危険が及ぶと考え、身代金の支払いを拒否。息子ジョン・ポール・ゲティJrの懇願をも拒否していた石油王J・ポール・ゲティだったが、ジョン・ポール・ゲティ三世の切り取られた片耳と髪の毛が送りつけられてきたことをきっかけに、最終的に290万ドル(約3億3000万円)の支払いを行うことに承諾する。

その後、9人の誘拐犯が逮捕され、そのうち2人が刑務所へと送られた。

ジョン・ポール・ゲティ三世はその苦痛な体験から立ち直ることはなく、アルコールと薬物に依存症に陥り、1981年には薬物とアルコールを混ぜて飲んだ事により肝不全と脳梗塞を発症。それが原因でほぼ失明し、体が麻痺する状態になった。そして体調が完全に回復することなく、54歳でこの世を去っている。

ジョン・ポール・ゲティ三世の母親ゲイル・ハリス役には、アンジェリーナ・ジョリーの起用が検討されていたが、アンジェリーナが別の仕事を抱えていたため、ナタリー・ポートマンが現在候補に上がっているようだ。

スコット監督は石油王J・ポール・ゲティ役にはハリウッド界のビッグスターを起用したいと考えており、ジャック・ニコルソンと話し合いを進めていると報じられている。

なお、スコット監督はドン・ウィンズロウ著作の小説「ザ・カルテル」の映画化を計画していたが、「オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド」の製作を先に行うことになるようだ。

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