リドリー・スコット監督は、スーパーヒーロー映画があまり好きではないようだ。

「エイリアン」や「ブレードランナー」「オデッセイ」などSF大作で知られる79歳の巨匠スコット監督だが、マーベルやDCエンターテイメント作品にその才能を発揮するつもりはないそうで、コミック本を原作とした大作のオファーをすでに何度か断っていると明かした。
デジタル・スパイとのインタビューでスコット監督は「スーパーヒーロー映画は僕の好みじゃないんだ。だから一度もやったことがないのさ。何度か頼まれはしたけど、細いクモの糸を使った綱渡りみたいなスーパーヒーローの世界の非現実的な状況を信じられないんだ」と語っている。
スコット監督はフィリップ・K・ディックのSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を原作に、ハリソン・フォードが主役の人造人間の専門捜査官リック・デッカードを演じた1982年の大ヒット作「ブレードランナー」がコミック作品に最も近い作品であることから、もし自らが望めば最高のスーパーヒーロー映画が作れると自信を持っているようだ。
「『ブレードランナー』はコミック作品みたいなものだよね。非現実的な世界を舞台にしたダークな話だからさ。バットマンやスーパーマンをあの世界に登場させることだって出来そうじゃないか。ただ、ストーリーがないのと違って、僕の場合はすごく良いストーリーがあることになるだろうけどね!」
80歳の大台が近づいているスコット監督だが、映画業界での勢いは留まるところなく、今年は「プロメテウス」の続編となる「エイリアン: コヴナント」が5月から公開開始となるほか、「ブレードランナー」の続編で10月から公開予定の「ブレードランナー 2049」では製作総指揮も務めている。