マーベルが放つ“高評価”TVドラマ最新作

2016/11/03 08:43 Written by Narinari.com編集部

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「アベンジャーズ」シリーズを筆頭に次々とメガヒット作を連発し、文字通りハリウッド映画界を席巻しているアメリカンコミックの殿堂マーベル。近年は「エージェント・オブ・シールド」などテレビドラマシリーズの制作にも積極的だが、その最新作「マーベル/デアデビル」のDVD&ブルーレイが11月2日(水)に発売、同日より全話一挙デジタル配信がスタートした。

2003年にベン・アフレック主演で1度映画化されたことのある「デアデビル」。しかし、今回はアクションのみならず、テレビドラマならではの深い人間ドラマやリアルな世界観も大切にし、さらには「アベンジャーズ」シリーズと物語の設定や背景を共有することによって、過去の映画版とは全く異なる見応えたっぷりのアメコミ・ヒーロー物に仕上がっている。海外で有力な批評サイト「Rotten Tomatoes」では、批評家から98%の支持、視聴者からも96%の支持という驚異の数字を記録し、そのクオリティが高く評価されている作品だ。

舞台は「アベンジャーズ」1作目の闘いの後のニューヨーク。大きな被害を受けた町ヘルズ・キッチンでは、その混乱に乗じて幾つもの犯罪組織が暗躍し、治安は悪化するばかりだった。そこへ、どこからともなく現れたのが覆面ヒーロー、デアデビル。人並み外れた腕力と身体能力で次々と悪党を倒していく彼だが、その正体は盲目の新米弁護士マット・マードックだ。幼い頃に視力を失ったものの、研ぎ澄まされた聴覚によって健常者以上の空間認識能力や情報収集能力を身につけたマットは、昼は正義感溢れるスマートで実直な弁護士、夜はマスクの奥に犯罪への怒りを秘めたクライムファイターとして、荒廃した街を良くするために戦うこととなる。

不幸な少年時代のトラウマを抱え、自分の行動が本当に正しいのか、自己満足に過ぎないのではないかと苦悩する主人公。最大の敵である裏社会のドン、フィスクも、目的のためなら手段を選ばず、邪魔者は問答無用で殺す冷血漢だが、しかしその根底にはマットと同じく“街を良くしたい”という熱い想いがある。この善と悪の曖昧な境界線、すなわちグレーゾーンを描いている点が、ありきたりなアメコミ・ヒーロー物とは一線を画する面白さ。さらに、庶民の貧困や格差の問題に切り込んだ社会派的なメッセージ、劇場用映画にも引けを取らない生身のスタント・アクションを全編に散りばめている。そのダイナミックでありながら丁寧で重厚な語り口は、時間をかけて物語を紡ぐテレビシリーズだからこその醍醐味と言える。

主人公マット/デアデビル役には映画「スターダスト」や「博士と彼女のセオリー」で知られるチャーリー・コックス。同僚弁護士で親友のフォギーには「ハンガーゲーム」シリーズのエルデン・ヘンソン、秘書カレンにはドラマ「トゥルー・ブラッド」のデボラ・アン・ウォールが扮する。

さらに、マーベル屈指の人気を誇る悪人フィスクには「フルメタル・ジャケット」などのベテラン怪優ヴィンセント・ドノフリオ、マットの恩師スティックには「羊たちの沈黙」などで有名なスコット・グレン、マットを助ける看護師クレアには「シン・シティ」シリーズで知られる人気女優ロザリオ・ドーソンが扮するなど、名優たちが演じる人間的で魅力的なキャラが次々と登場。シーズン2ではパニッシャーやエレクトラなど、さらに強力なマーベルの人気キャラが参戦する予定だ。

本作に続いて製作された「ジェシカ・ジョーンズ」や「ルーク・ケイジ」のみならず、今後も次々と増えていくマーベルのテレビドラマシリーズ。海外ドラマの世界でもマーベル旋風が吹き荒れるのは時間の問題かもしれない。

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