LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンが、ダナ・キャラン・インターナショナルをG-IIIアパレル・グループに売却することになった。

フランスを拠点とする世界最大規模のLVMHグループが、アンドリューマーク、ヴィルブレクイン、バスなどを保有する米製造・ライセンス企業のG-IIIグループと契約に至ったことを認めた。米紙ニューヨーク・タイムズは6億5000万ドル(約690億円)にもおよぶ大型契約になると報じている。
LVMHグループのマネージング・ディレクターであるアントニオ・ベローニは、G-IIIがダナキャランを一段階上の成功へと押し上げる専門性と可能性を持っていると称賛し、また、イヴァンカ・トランプ、カルバン・クライン、トミーヒルフィガーも保有するG-IIIと話をするまで、ダナキャランを売却するつもりはなかったと説明した。
業界の専門家の中には、LVMHグループ傘下での珍しい失敗という見方もあり、BNPパリバ銀行のグローバル・ラグジュアリー・グッズ部門代表ルカ・ソルカ氏は「赤字のビジネスを処分することは、改革の次によい策です。ですが、ダナキャランを永久に弱いものとしてグループ内に置きつづけるよりも、よいことです」とコメントする。
LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンはダナキャランを2011年に6億4300万ドル(約683億円)で買収したが、昨年ダナ・キャランが退任を表明していた。