“本屋大賞”作品が圏外→1位、書店員が今いちばん売りたい本が急上昇。

2016/04/21 04:01 Written by Narinari.com編集部

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今週発表の最新4月25日付けのオリコン週間“本”ランキング(集計期間:4月11日〜17日)の総合部門にあたるBOOK部門では、全国書店員が“今いちばん売りたい本”を投票によって決める「2016年本屋大賞」(4月12日発表)で、大賞作品に選ばれた「羊と鋼の森」(宮下奈都/文藝春秋/2015年9月発売)が、週間9.6万部を売り上げ、先週4月18日付けの100位圏外から急上昇し、同部門1位を獲得した。

同書のこれまでの同部門最高位は、本屋大賞ノミネート発表週にあたる今年2月15日付けに記録した190位だったが、これを大幅に更新するとともに、宮下作品のこれまでの最高位獲得作品だった文庫版「太陽のパスタ、豆のスープ」(2013年1月発売)が2013年7月15日付けで記録した文庫部門52位も上回った。

また、累積売上部数も、先週までの4.0万(39,673)部に今週9.6万(95,687)部が加算されて13.5万部に。前出「太陽のパスタ、豆のスープ」の累計売上部数6.9万部を上回り、順位・売上ともに自己最高を記録している。

作者の宮下氏は、2004年に「静かな雨」が文學界新人賞佳作に入選し小説家デビュー。日常で起こる小さな心の揺れを丹念に描いた作品が各媒体で絶賛され、2011年に刊行された「誰かが足りない」は本屋大賞にノミネートされるなど、これまでもブレイクが期待される作家として注目を集めていた。

本書は「ピアノの調律」に魅せられた1人の青年が、調律師として、人として成長する姿を丁寧に綴った長編小説。TBS系情報番組「王様のブランチ」が発表した「ブランチブックアワード2015」の大賞に選ばれたほか、紀伊國屋書店スタッフが選出する「キノベス!2016」でも第1位を獲得している。

なお、これまで同賞受賞直後に初めて1位を獲得した作品は、2012年4月23日付けで記録した「舟を編む」(三浦しをん/2011年9月発売)、2014年4月21日付け「村上海賊の娘上」(和田竜/2013年10月発売)、2015年4月20日付け「鹿の王生き残った者上」(上橋菜穂子/2015年4月発売)に次いで、2008年4月より開始したオリコン週間“本”ランキング史上4作目となる。

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