「行くぜ、東北」が松岡茉優に、木村文乃からの交代を惜しむ声も。

2016/04/01 19:17 Written by Narinari.com編集部

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女優の松岡茉優(21歳)が、JR東日本の「行くぜ、東北。」シリーズの新しいキャラクターに起用され、4月1日より広告展開がスタートした。

「行くぜ、東北。」の特設サイトには、すでに複数のポスターが掲載されており、松岡の撮影エピソードなども紹介。「東日本大震災から5年。『行くぜ、東北。』は、松岡茉優さんと新たな旅をスタートします」と、この春からの新展開を告知している。

松岡といえば、ここ最近メキメキと頭角を現し、いまや若手女優の中でも屈指の売れっ子。それだけにJR東日本の大きなCMシリーズのひとつである「行くぜ、東北。」への起用はサプライズ感のある人選というわけではないが、2013年1月より同シリーズの“顔”を務めてきた女優・木村文乃(28歳)が、いきなり新しい“顔”にチェンジしたような形になったことについては、残念がるファンが少なくないようだ。

TwitterやFacebookなどでは「ええええ、文乃ちゃんは…」「木村文乃さん定着していたのに。残念!」「茉優ちゃんも好きだけど、『いくぜ、東北。』は文乃ちゃんのままが良かったなぁー……」「このシリーズで文乃ちゃん見られなくなるの悲しい」「文乃さんの『♪行くぜ東北〜』『♪こりゃたまらんらん』最高でした(涙)」などの声が上がっている。


☆木村文乃の「行くぜ、東北」と東日本大震災への想い

木村は今年3月11日、自身のInstagramに、「行くぜ、東北。」シリーズと東日本大震災への想いをつづり、大きな反響を呼んだ。以下、木村のInstagramより。

※※※ ※※※ ※※※

これまでの3年間
行くぜ、東北と言うキャンペーンで
ふた月に一度、多いときは月1で
東北、被災地各地へお邪魔させて頂き
沢山の地元の方々とお会いしました。

JRの駅に張られていた
何回目かのポスターの撮影の時には
撮影の合間にネットで探した
マッサージ屋さんへ行きました。
道中の商店街のスピーカーからは
“あの日”の記憶と声がずっと流れていて
ふと見渡すとそこは
時が止まったままであろうお店が続き
そのマッサージ屋さんは
二階にある洋品店さんの一角で営業をしていて
どうしてここで営業しているのか、
と言うお話から話題は“あの日”の事になり
「引き留めるかどうか迷ったんだけどね。家族と家の心配をしている必死な人を止めきれなくてね。さっきまで治療して、ここにいたのにね」と。

特に何か言って欲しいとか
そう言う事ではないように感じました。
ただ、ただ鮮明に
その場に居なかった私の心に
ただ、ただ静かにそして確かに
伝わってきたものが
伝えてくれたものがありました。

ムービーの撮影で忘れられないのは
2013年夏の「海での出来事」篇です。

行くぜ、では毎回地元の方々に
ご協力いただいて撮影をしていて
CM中あの楽しく呑んでいる方々も
言い方を変えると5年前の今日と言う日に
その場所に実際にいた方たちで
そこは津波が押し寄せてきたまさにその場所で。

撮影当日エキストラの方々と
海を眺めながらスタンバイをしていると
突然警報が鳴りアナウンスが流れました。
それはただ何かのお知らせだったけど
それを聞いた一人の方が
「あの日もこんな風に普通に警報が鳴って、普通に逃げてくださいってアナウンスがあったんだ。あの時に、逃げろー!!と叫んでくれていたら、助かっていた人も多かったろうなぁ。」と

誰に言うでもなく、ぽつりと。
今でもずっと忘れられなくて。

話は変わり。
泊まりで撮影をしていた昨日
宿に非常ベルが鳴り響きました。
前日もほとんど寝ていなく
帰ってきたのは夜中の1時過ぎ
フラフラの頭でどうせ誤作動だろう
と思った次の瞬間
あの時エキストラで
参加してくださった方が言っていた
その言葉が、あの表情が、頭に浮かびました。

あの時に私がその場所にいて
どうせ訓練だろう、と寝ていたら
私はここにいないんだ。

と同時になんて大切な、
大事な言葉だったんだろうと
しばらく呆然としました。

私は“あの日” そこにいなかった。
さらには東京で、しかも自分の家に居ながら
怖くて家から出られずにいたほど臆病者で

こう言う時こそ外に出ろって言う
ギャルで男前で不器用な親友がいなかったら

自分の店に毛布を用意して
誰でも休めるように解放していた友達や
こう言う時だからこそ続けるんだ
と舞台に立ち続けた先輩や
何があっても猫は守れるようにと
対策に走り回ってた家族や
状況が誰でも分かるようにと
ネットに情報を上げ続けていた同級生
それに
何があってもお前たち全員を俺は守る
だからやるべき事をやれと
スタッフ、マネージャー、役者陣に
勇気をくれた社長の姿を
知ることも無かったと思います。

みんなが必死に誰かのために行動してる時に
逃げるどころかそこから動くことすら
拒否していた自分が嫌いで
そう言うことから度々目を背けてきました。
そんな私に出来る事も言える事も何もないと。

被災地の方々は現実を受け入れ
まっすぐ前を見て進んでる方々が
とっても多いです。
こちらが元気を頂いてしまう位です。
それなのにたかが臆病なだけの私が
いつまでも暗い淵に立っていちゃダメだって

そう思いました。

きっと日本人って
傷つくのも傷つけられるのも怖くて
空気を読むとかおもてなしとか
相手の心を大切に
し過ぎてしてしまうほど優しくて
言われたことやルールは教えられた通り守る
そう言う方が多いと思うんです。

だけど時には
ルールを破って伝えることも
相手を思う気持ちより
自分の直感を信じることも

大切なのかも知れないです。

行くぜ、東北のキャンペーンを通して
私が実際に目で見て肌で感じて
こころに留め置いてきた事を
何て言われてもいい。
今日という日に
ここに残しておこうと思いました。

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