父の暴走が生んだ幸せな結末、「息子は脳死」納得せず事件起こすも…。

2015/12/25 14:28 Written by Narinari.com編集部

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米テキサスのある男性が起こした“暴走”ともいえる行為が、結果的に幸せな結末を迎えたと話題を呼んでいる。

今年1月、ピカリングさんのもとに、「息子(27歳)が脳卒中で倒れた」との知らせが届いた。病院に駆けつけた時には、すでに別れた妻と他の息子たちも到着しており、医者は息子が脳死状態であると告知。そして、若い医者が元妻と他の息子の了解は得たので、臓器提供への同意をして欲しいと依頼してきたという。

「みんな何もかも急ぎすぎているように思えた」と当時を振り返るピカリングさん。「息子は脳死だと。息子はもはや野菜のようだと告げられたよ。でも、息子は前にも意識を失ったことはあったが回復したんだ。私はそれを知ってたんだ」。

その日は酒を飲んでいて、攻撃的だったというピカリングさん。このままでは息子の命がなくなると思い詰め、咄嗟に銃を出してしまう。深い考えがあってのことではなく「周りが見えていなかった」と衝動的な行為であったと後に語る。

銃を取り出すも、すぐさま別の息子によって取り上げられるが、「もう一丁銃を持ってるぞ」と脅したため、病院にSWATが呼び出されるような事態に。数時間に及ぶにらみ合いの中で、ピカリングさんは意識のない息子の手を何度も握りしめた。そして息子が生きようとしていることを感じたという。

平和的に投降したものの、ピカリングさんは凶器による加重暴行の罪で告発され刑務所に収容。しかし、この収容中に驚くべき奇跡が起きた。脳死状態と宣告された息子が意識を取り戻したのだ。

罪が軽減され、今月家に戻ることができたピカリングさんを迎えたのは、死の淵から戻ってきた息子。「たしかに法を犯したかもしれない。でも理由あってのことだ。僕がここにいること。それが理由だ。父は親としての義務を果たしてくれたのです。愛です。それが愛です」と語る息子の隣には、誇らしそうなピカリングさんの姿があった。

ネットでは「本当に驚くべき話だ」「脳死の問題について新たに考えさせられる事例でもある。とにかくよかった。いいクリスマスを」「今年一番のお父さん」「テキサスはどうもこういう家父長が多いね」「ちょっとひどい病院だね。臓器提供で救えるたくさんの命もあったのだろうけれど…」などのコメントが寄せられているが、多くが父親の行動を称賛するものとなっている。

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