“糸井重里秘本”の正体が判明、タイトル伏せて予約・重版の話題の本。

2015/11/04 15:22 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


天狼院書店(東京都豊島区)がタイトルを伏せて予約を取った“糸井重里秘本”が、文藝春秋刊行の「骨風(こっぷう)」(篠原勝之)であることがわかった。同書店の公式サイトで発表された。

「骨風」はゲージツ家のクマさんこと篠原勝之が自身の半生をモチーフに書いた連作短編小説集で、今年7月に刊行。初版3,000部と大部数ではなかったが、内容に惚れ込んだ糸井が天狼院書店店主の三浦崇典さんに相談。本のタイトルを伏せてネットなどで予約販売する“糸井重里秘本”として売り出すことにし、文藝春秋でも重版を決定して予約に備えた。

10月1日正午から受付が開始されるや、当初予定の1,000冊を30時間で完売。5日には追加重版を決定し、当初の販売期間29日までに1,591冊の申込みがあった。

「糸井重里さんが惚れ込んだ本がある。しかし、このままでは多くの読者に知られぬまま過ぎてしまう。相談された書店店主も読んでみて傑作だと思い、身銭を切ってでもと重版を切望し、版元も熱意に応えて重版に踏み切った」というストーリーが反響を呼び、異例の売行きとなっている。

今後、天狼院書店では、11月16〜18日に豊島公会堂で有料イベント「天狼院の大文化祭」を開催予定。最終日18日夜は、篠原勝之・糸井重里・南伸坊・みうらじゅんの各氏がイベント参加する。

「骨風」は10月14日に第43回泉鏡花文学賞(金沢市主催)を受賞。新聞各紙のインタビューや様々な媒体の書評などで高い評価を得て、現在、累計発行部数は9,000部(4刷)に。11月12日以降の出荷分には、オビに糸井の推薦文が入る。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.