中村蒼が人生初のスキンヘッド、先天性無痛症で無毛症の難役に挑む。

2015/09/22 07:01 Written by Narinari.com編集部

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俳優の中村蒼(24歳)が、10月7日スタートの連続ドラマ「無痛〜診える眼〜」(フジテレビ系)で、物語の鍵を握る、先天性無痛症で無毛症の男性役を演じることが決定。それに伴い、中村は生まれて初めて頭髪をそり上げ、眉毛もない姿を披露した。

中村といえば、映画「東京難民」「トワイライト ささらさや」「春子超常現象研究所」、連続ドラマ「アリスの棘」(TBS系)、スペシャルドラマ「永遠の0」(テレビ東京系)、ドラマスペシャル「図書館戦争 BOOK OF MEMORIES」(TBS系)、大河ドラマ「八重の桜」(NHK)、時代劇「かぶき者 慶次」(NHK)に出演するなど多くの映像作品を経験し、幅広い役どころを任される実力派俳優。野宿生活を送る青年、戦時中の特攻隊員、ホームレス、戦国時代の侍、弁護士、医者、コミカルなテレビ男まで、役柄に応じてイメージをがらりと変えることで業界内外からの評価は高い。

髪の毛を剃ることに関しては、非常に勇気と覚悟がいることのように思えるが、「(僕が演じる)イバラはすごく特殊な役どころで、自分でも、どういう風に役をスタートしていこうか悩んでいたところだったので、見た目を変えることで、イバラを演じる素地ができたかな、と思います。見た目からまずはイバラに近づいていけたので良い機会になりました。常に壁を壊していかなくてはならないこの仕事でこういった新しい役を頂けるのは本当に嬉しい事ですしその分プレッシャーもとても感じます。そのプレッシャーもちゃんと感じながらイバラという人物を演じていきたいなと思います。とても特殊な役ですが、ビジュアルばかりにとらわれ過ぎずしっかり内面を作っていきたいなと思っています」と淡々と語り、役者としての貫禄すら感じさせた。

中村の起用に関して、キャスティングを担当した貸川聡子プロデューサー(共同テレビ)は、「今回、もっとも悩んだキャスティングでした。この作品の持つある種のいびつさやひりひりした部分を象徴するキャラクターで、普通のキャスティングでは難しいと思っていました。爽やかな好青年というイメージだった中村蒼さんが、『洞窟おじさん』や他の映画などでかなり振り切った演技をしているのを見て、実は彼の中に特殊性があるのでは、と思い、この役をオファーしました。髪の毛をそり上げる、という無茶な要求を快く受けいれてくださった時点で、彼の役者魂に作品も応えなければ、と良いプレッシャーをいただきました」とコメントし、中村の作品にかける思いに感服している。

「無痛〜診える眼〜」は、久坂部羊による原作(「無痛」(幻冬舎刊))をもとに、ドラマオリジナルのストーリーを加えて描く1話完結の事件解決物語。主人公の為頼英介(ためより・えいすけ)は、一見うだつの上がらない中年の開業医だが、実は医師として驚くべき能力を持っている。人間を外側から見て、医学的徴候の診断だけで、その人間の健康状態や病気の進行状況、ひいては犯罪を犯す徴候を読み取ることができるのだ。ある事件をきっかけに警察に協力するようになった為頼は、天才的な観察眼と経験の蓄積によって事件を解決に導く、いわば医者版探偵とも言える人物だ。主人公・為頼英介を西島秀俊が演じ、為頼の宿命のライバル役に伊藤英明、タッグを組んで事件解決に臨む刑事役に伊藤淳史、ヒロインには石橋杏奈といった豪華俳優陣で映像化。さらに、先日「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。」の「めんま」役など、清純派のイメージの強かった浜辺美波が、金髪姿で、精神障害を抱えた難役に挑戦することも発表され、注目が集まっている。

今回、中村が演じるのは、白神メディカルセンターの清掃員・イバラ。先天性無痛症を患っているため、痛みを感じないのはもちろん、痛みという概念を理解できていない。以前は軽度の知的障害をもっていたが、白神陽児(伊藤英明)の治療によって、現在は、通常業務をこなせるくらいまでには、知能が高まっている。白神による治療以後、白神に傾倒しており、言われたことは一字一句守っている。そして同僚でもある臨床心理士の高島菜見子(石橋杏奈)に淡い恋心を抱いている青年だ。


☆中村蒼への一問一答

質問:最初に、このイバラの役についてオファーがあった時、率直にどう思いましたか?
中村:びっくりしました。今までやってきた役とは真逆といってもいいくらいの人物なので、最初はなんで僕なんだろうという気持ちでした。ただ、常に壁を壊していかなくてはならないこの仕事で、こういった新しい役をいただけるのは、本当にうれしいことですし、その分プレッシャーもとても感じます。そのプレッシャーもちゃんと感じながらイバラという人物を演じていきたいなと思います。

質問:髪の毛をそることに関しては、相当の覚悟が必要だったのではありませんか?
中村:(僕が演じる)イバラはすごく特殊な役どころで、自分でも、どういう風に役をスタートしていこうか悩んでいたところだったので、見た目を変えることでイバラを演じる素地ができたかな、と思います。見た目からまずはイバラに近づいていけたので良い機会になりました。

質問:今回、この役に対してどのような気持ちで挑んでいますか?
中村:とても特殊な役ですが、ビジュアルばかりにとらわれすぎず、しっかり内面を作っていきたいなと思っています。イバラはタイトルにある“無痛”を一番背負っている人物です。痛みを感じないというのは、なかなか想像しにくいことですが、まずそこが嘘に
ならないようにしたいと思いますし、話が進むにつれてイバラが感じる“心の痛み”があると思います。そこも表現していきたいなという気持ちです。

質問:「無痛症」というご自身では体験できない難しい役どころですが、内面の部分ではどのように役作りに挑んでいますか?
中村:痛みに対しては、動物として無意識に反応してしまうもので、“痛みを感じない”という、自分自身経験したことのない感覚を演じないといけないので、難しい役どころだと思いました。イバラは25歳という設定で大人なので、いろんなことを学んでいるし、自分で自身の病気についても勉強していると思うんです。痛みとか、冷たさとか熱さとかに対しては、感じられない分、よけいに敏感になっているんだろうな、と思います。自分自身が傷つくことは理解していて。痛みを感じないから何にでも触れてしまう、というよりは、正体の知れないものには触れない。そんなキャラクターだと思うんです。原作もしっかり読み込みながら、キャラクターを作っていこうと思っています。無痛症で感情面も一般的な方々とは違いますが、間違いなくイバラだけにある心、感情があります。そこをしっかり自分の中で見つけて、そして現場で誰かと対峙(たいじ)した時に感じた気持ち一つ一つを大切にしながら、イバラの心を表現できたらいいなと思います。

質問:実際に髪の毛をそってから役に対する心境の変化はありましたか?
中村:まずわかりやすいところで、イバラに少しは近づけたかなとは思いますが、そこで役への大きな心境の変化はあまりありません。ただ“少なからずその容姿で幼いころに嫌な思い出があったのではないかな?”などの想像がしやすくなったので、より今のイバラ像が膨らむかなとは思います。

質問:先日てい髪姿にされてから、どなたかに見せましたか?
中村:まだ誰にも見せてないんです。インパクトがありすぎるので、なるべく人と会いたくないです(笑)。

質問:視聴者へメッセージをお願いします。
中村:見た目も全然今までと違いますし、それだけのインパクトがあるのではないかと思います。その分、見た目だけではなく、イバラという人間の中身もしっかり作り込んで演じられたらと思っています。今後、回が進むにつれて出てくるであろう、痛みを感じないがゆえの苦悩や悩みを、覚悟をもって演じようと思っているので、そういった面も楽しんでもらえたらいいな、と思います。

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