愛を伝えるのにうってつけの日、バレンタイン。米国の地方都市フォートスミスでは、あるサプライズ・プロポーズが行われ、話題を呼んでいる。

大手スーパー・ウォルマートで25年間働き続けているレナーテ・シュトゥンプさんは、ドイツで生まれ育ち、1959年に運命の出会いを果たした。ルイ・ドゥミトリアディスさんと出会い、恋に落ち、結婚。当時、二人ともまだ十代、若い夫婦だった。
その後、ドイツから米国へやってきて3人の子供をもうけたが、結婚12年後に離婚をすることに。それからの二人は75歳になるまでの43年間、一言も話す機会が無かった。しかし、昨年の12月2日にひょんなことから再会、これが長い間凍りついていた関係にくさびを打ち、ルイさんの心を動かしていく。
先日のバレンタインデーには、レナーテさんの働くスーパーまで、メンフィスから車を飛ばしたルイさん。仕事に一生懸命なレナーテさんの背後から近づき、「やあ、こっちを向いてくれないかな」と声をかけると……。
突然の訪問に驚くレナーテさん。そして「ハッピーバレンタイン! 僕と結婚してくれないかな」と書かれたメッセージボードを確認。レナーテさんの最初の答えは「ノー!」……でもすぐに続けて「イエスよ、でも今日はダメってことよ」といって、愛情のこもったハグを交わした。
嬉しさから涙ぐむレナーテさんは語る。
「43年という月日はすぐに『はい』と答えるには長いわね。答える前にちょっとしたテストをさせてもらうつもり。……でもきっと結婚するわ。彼はとてもいい人だから」
ルイさんがわざわざ職場にやってきて求婚をしたのは、レナーテさんの友人が多く働いていて、この幸せをきっと分かち合ってくれると考えたから。その作戦もうまくいったようで、レナーテさんは「最高のバレンタインになったわ」と語っている。
ネットでは「これは本当にいい話だ。年月が二人をまた導いたんだね」「彼女をよく知っている。本当に素敵な人でうまくいってよかったよ」「あああ、心が溶けてしまいそう。おめでとう!」と祝福の声が寄せられている。