「クロネコメール便」を廃止へ、“信書”送ってしまうリスク防ぐため。

2015/01/23 06:44 Written by Narinari.com編集部

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ヤマト運輸は1月22日、「クロネコメール便」のサービスを3月31日受付分で終了すると発表した。理由は「お客様が知らないうちに信書を送ってしまうリスクをふせぐため」としている。

現在の法律では、メール便で信書(手紙)を送ると罪に問われ、罰せられてしまう。この“信書”は、メール便で送ることが許されている「冊子や書類」との区別が曖昧で、管轄する総務省に問い合わせても、その書類が“信書”なのかどうか、即答できない事例が多発しているという。

こうした状況が分かりにくいことは、「多くの識者も指摘」(同社より)。そのため、同社は荷受けの厳格化や注意喚起を図り、さらには現実的な解決策を専門委員会にも提案したが、規制の見直しは見送られていた。

そのため、知らず知らずのうちに「お客さまが罪に問われるリスクをこれ以上放置することは、当社の企業姿勢と社会的責任に反するものであり、現在の規制が変更されないままでは、お客さまにとっての『安全で安心なサービスの利用環境』と『利便性』を当社の努力だけで持続的に両立させることは困難であると判断し、クロネコメール便を廃止する決断に致しました」と説明している。

なお、4月以降については新サービスへの移行を促すと共に、「他社のサービスへの切替をお願いいたします」と異例のお願いも。新サービスは、法人向けに、運賃体系を見直し、事前に“非信書”であることが確認できた場合に利用できる「クロネコDM便」を提供するほか、小さな荷物のやりとりをするニーズに応えるよう、宅急便のサービスを拡充するという。

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